「お子さんの視力検査について」 コラム【2】 悠先生のちょっと気になる目のはなし
毎年学校健診の時期には多くのお子さんが、学校から用紙をもらい眼科受診に来ます。中には、視力検査で引っかかったり、両眼の視線が異なる斜視の疑いがあり受診に来る人もいます。
そもそもなぜ、学校で視力検査を定期的に行うのかご存知でしょうか。実は、視機能の発達にはタイムリミットがあるからです。まず、生まれたばかりの赤ん坊の視力はほとんどなく、明るさを理解する程度です。それが、成長するに従って眼が外界からの刺激を受けることで視力などの視機能が発達していきます。一般的には6歳くらいになると大多数のお子さんの視力は1・0に達すると言われています。ここで言う視力はメガネなどを使い近視などを補正した視力のことです。
しかし、中には何かしらの原因で視力の発達が不十分なお子さんもいます。視機能の発達は6歳、遅くても8歳くらいまでと言われています。それまでの間に本来獲得できる視力に達していないとそれ以降の視機能発達は難しく弱視という状態になってしまいます。
視力が発達しない原因は様々ですが、左右の眼で近視や遠視の度数の差が大きい、乱視が強い、あるいは斜視などが原因となることもあります。日常生活では気付くことが難しい場合もあり、健診で見つけ適切な治療を行うことで弱視を予防することができることもあるのです。それが3歳児健診や学校健診に視力検査が入っている理由の1つになっているのです。
市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)
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