全国の中高生を対象とした日本最高峰の科学コンクール「日本学生科学賞」の神奈川県大会の審査結果が10月12日に発表され、すすき野中学校3年の伊藤悠さんが最優秀賞にあたる県知事賞を2年連続で受賞した。作品は全国審査に出品され、伊藤さんは「昨年より上を目指せたら」と意気込みを語った。
物理、化学、生物、地学などの分野で研究成果を発表する同賞。伊藤さんの作品名は「聖牛(ひじりうし)は本当に効果があるのかIII〜改良聖牛と沈牛で河川の氾濫と二次災害を防ぐ〜」。聖牛は川の氾濫を防ぐために武田信玄が考案したとされる装置で、木材を三角すいの形に組み上げ、水勢を弱めるために川沿いに設置するもの。伊藤さんは1年生の時から同じテーマで研究を続けている。一昨年は県大会で県中学校文化連盟会長賞を受賞し、全国審査では入選3等、昨年は県知事賞を受賞したが、全国入賞は逃した。
それでも「一つのことを極めたい」と3年目の研究に挑戦。過去は聖牛の有無による水の流れや効果を検証してきたが、今回は聖牛の課題を克服する「改良聖牛」を考案し製作と研究を行った。
研究を進めるため、現在も聖牛が残る山梨市の市職員に話を聞き、「崩れた木片の塊が堤防を壊してしまう」などの弱点を発見。そこで、改良版では崩れた時に木片がうまく流される構造を作ろうと発案した。アクリル板で川を再現した大型模型も自作し、試行錯誤を重ねたという。伊藤さんは「今年の出品作品はレベルが高く不安でしたが、県知事賞を受賞できて嬉しい」と感想を話した。今後は11月に全国予備審査があり、12月に最終審査が行われる。
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