「緑内障の手術治療について」 コラム【37】 悠先生のちょっと気になる目のはなし
新たに緑内障と診断された方に「手術が必要でしょうか」と聞かれることがあります。緑内障とは眼の奥の視神経が障害され、視野が欠けてくる病気です。根本治療は難しいですが、眼圧を下げることで進行をゆっくりにすることができます。
眼圧を下げるには点眼と手術があります。一般的に点眼は副作用などの
侵襲(しんしゅう)が少なく、手術は大きいです。そのため、治療初期は点眼から始めることが多いです。緑内障の進行スピードは患者さんによって差があり、点眼を2剤、3剤と増やさなければならないことがあります。ただ、患者さんによってはそれでも足りない場合があります。
また、アレルギーなどで点眼が続けられない方もいます。そのような場合に手術によって、より眼圧を下げることが必要になります。点眼に比べると侵襲が強いのですが、技術の進歩と共に成績もかなり良くなってきています。
ひと昔前は、手術で眼圧が下がり進行はゆっくりになったものの、逆に視力が落ちてしまうことなどもありました。
現在では、適応を選べばそのようなことは、ほとんどないでしょう。また、白内障手術と同時の場合など条件はありますが、初期の緑内障でも手術を行って点眼を減らしたりする治療法が保険適用で可能にもなってきています。
市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)
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