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港北区 人物風土記

公開日:2026.06.04

現代アート作家で「誰もが触れ合える」作品を追究する Unicoco(ゆにここ)さん(本名:鈴木さとみ) 新吉田東在住

  • Unicoco(ゆにここ)さん(本名:鈴木さとみ) (写真1)

五感の温もりで人をつなぐ

 ○…「静かに見るだけじゃなく触覚を通じて自然と会話が生まれる空間を」。羊毛フェルトや和紙などの柔らかい素材を刺し固め、見るだけでなく、触って・遊べる立体作品を生み出す。2m超の彫刻からクッションのプールまで、その独創的な世界観は先入観を除くため一貫して”白”。今夏には港北図書館で、子ども向けに「触れる絵本」を作るワークショップの開催も控えている。

 ○…大分県出身。家庭科教諭を経て、写真とアートを学びに英国へ。帰国後、夫・淳也さんとの出会いを通じ、転機がやってきた。視覚障害のある淳也さんと美術館を訪れたとき。作品にさわれないもどかしさを経験し、「目が見える人も見えない人も、等しく一緒に楽しめる作品を自分で作ろう」と一念発起。業界とのつながりも知識もゼロの状態から、誰もが五感で楽しめる創作の道を歩み始めた。

 ○…2008年、夫婦の共同ユニット「Unicoco」として初の展覧会を開催。夫と「どの形が触りたくなるか」と対話を重ね制作に没頭した。「ユニークでユニバーサルな心のコミュニケーション」という初心を名に込め活動を広げる。近年は美術館からも声がかかる一方、放課後等デイサービスで障害のある子らの療育や工作もサポート。「子どもの柔軟なアイデアに刺激をもらっています」

 ○…港北区に移り住んでおよそ20年。普段は愛猫に癒やされながら、新吉田の自然豊かな風景の中を散歩するのが心地よい息抜きだ。「期限というスイッチがないと燃えないタイプ」とプロの矜持を覗かせつつも、「自分のペースでゆっくり続けていきたい」とほほ笑む。五感の温もりで人と人を優しくつなぐ、触れるアートの旅はこれからも続いていく。

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