全日本学生音楽コンクールのバイオリン部門小学校の部で第2位となった 東 亮汰さん 大棚町在住 12歳(中川小6年)
作曲家の代わりに奏でたい
○…日本クラシック音楽界で国内最高峰とされる「全日本学生音楽コンクール」。昨年12月4日に横浜みなとみらいホールで開催された全国大会で2位となった。「緊張して普段通りのびのび表現できなかった」と受賞の発表まではしょんぼりしていただけに、この結果に本人は驚き。「後から嬉しくなった」と、人懐こい笑顔を浮かべた。
○…全国大会で演奏したのは、大好きな『スコットランド幻想曲』第3、4楽章。「広い草原でウサギとかが草を食べていて、のんびりした感じ」と、イメージを具体的に語る。それもそのはず、練習に入る前には、「You Tube」などでスコットランドの風景の動画を検索。想像を膨らませる。作者についても、「ウィキペディア」でどんな作者だったか調べた。インターネットを駆使するとは現代っ子らしい。その裏には、「作曲家の代わりに、曲のイメージを聴く人に伝えられる奏者になりたい」と、1人の音楽家としての役割を心に秘めている。コンクールの演奏でも、そんな影の努力が活きたに違いない。
○…バイオリンを始めたのは4歳の頃。アマチュアオーケストラに所属していた母の影響もあり、家にはクラシックのCDやDVDがいつも流れていて、幼い頃から音楽に親しんできた。そんな環境から、楽器を演奏するのは本人にとって自然なこと。現在は毎日最低2、3時間、休日は約8時間練習を行うバイオリン漬けの日々。練習は大好きだけれど、「お母さんに怒られる時はちょっと嫌」と少しむくれる。取材中も「やっぱり音程とか気になると口出しちゃって」と笑う母。音楽親子の厳しくも微笑ましい日常が垣間見える。
○…クラシックだけでなく、友達との間では流行の嵐やEXILEの曲を披露することも。様々な形でバイオリンの魅力を伝えるなど、遊び心も十分。学校ではユニークな人気者だ。「いつか作曲もしてみたい」。将来の活躍が楽しみだ。
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