初の著書「みずひき 基本の結びと17レシピ」を発売した水引折り方講師の 中村 瑠水子さん 都筑区在住 47歳
日本人の心を作品に
○…「水引は物を結んでいるだけでなく、伝統の素材と技法で、日本文化を表したもの」。このほど発売した著書に、基本の結び方や作品紹介のほか、日本古来の考え方や、本数、色にまつわる由来が語られているのは、日本文化に触れる楽しさを多くの人に知ってほしいという思いから。「文化に触れる楽しさと美しい造形に触発される喜びを感じてほしい」
○…古くは城下町として栄えた兵庫県たつの市出身。大学進学を機に地元を離れるも、24歳の時につかぬ間の帰郷で、地場産業の資料館でガイドをしたことが故郷に愛着を持つきっかけに。現在は地元の歴史文化資料館から声がかかり、兵庫でも作品の展示をしている。「魅力ある故郷に作品を持ち帰れて光栄だった。旧友も足を運んでくれ、楽しい時間だった」と笑顔を見せる。
○…結婚を機に都筑区へ。知り合いのいない場所で「習い事でも」と、ラッピング教室の門を叩いた。奥深さにのめり込み、日本の贈答文化についてさらに深く知りたいと水引講師に弟子入り。「ただの物作りでは飽きていたと思う。結び方ひとつにも日本人の考え方が表れている」。現在はセンター北で講師として魅力を伝えている。「教えるために、学び続けたい。細かな知識が線になった時、楽しさに気づける」と目を輝かせる。
○…著書で使われている写真は自分で撮影したものばかり。レシピの図解もパソコンで作成した。「機械をいじるのが好きで試行錯誤中」とはにかむ。民家園でのボランティアとしても活動中で区内のまつりでは「子どもに日本文化を知ってもらいたい」とワークショップも開催している。「作品や作法が持つ意味を考え、学び、伝え続けたい」と探究心は深まるばかり。
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