市立鶴ケ峯中学校吹奏楽部が、A部門では44年ぶりに東関東吹奏楽コンクール(1994年以前は関東吹奏楽コンクール)に出場する。現在は間近に迫った9月8日の本番に向け、練習に熱が帯びている。
50人編成で課題曲と自由曲を競うA部門。同部が選んだ自由曲は、ヨハン・デ=メイ作曲の交響曲第1番「指輪物語」。顧問で指揮者の山田康二教諭(24)によると、高い技術力と表現力が問われる楽曲で、中学生にとっては「難曲」だという。
近年は30人編成のB部門で出場しており、2010年には東関東大会で金賞も受賞している。しかし、2年前の山田教諭の顧問着任を機にA部門に移行。初年度は地区予選敗退と涙をのんだが、翌年は県大会出場と着実に実力を伸ばし、3年目で念願の東関東への切符を手にした。
危機感が生んだ成長
同部の意識に変化が起きたのは、地区予選を目前に控えた7月7日。コンクールに出場する近隣の中学校との合同発表会で、自分たちの演奏の詰めの甘さがあらわになった。それ以来、他校との差を感じ、部内で危機感が共通認識となった。だが、山田教諭は「ここからの伸びが大きかった」と振り返る。
8月6日に行われた県大会後は「日本一の努力」を合言葉に、夏休み返上で練習に励んできた。自主的に練習時間を増やすなど、個々のレベルアップも図っている。部長の花井佑佳さん(3年)は「コンクールが始まったころは、全国は遠い存在だった。でも今は手が届きそうなところにいる。皆を引っ張っていけるよう頑張りたい」と意気込む。山田教諭は「ここまで来られたのは子どもたちの頑張り、保護者や地域の支援のおかげ。ステージに立つことが、将来のかけがえのない経験になれば」と話している。
区内では東関東大会に、中学校A(9月8日・よこすか芸術劇場)に万騎が原中学校、中学校B(9月21日・ひたちなか市文化会館)に旭中学校が出場する。
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