左近山団地内の商店街・左近山ショッピングセンターで1月14日、「新春 防犯・防災フェスタ」が開かれた。同商店街(青木栄一会長)主催、左近山連合自治会(林重克会長)後援。
今回のイベントは23年前の1月17日に発生した阪神・淡路大震災にちなんで開催。防災意識を高めることや、旭区内でも多発している振り込め詐欺を背景に被害防止に向けた啓発活動を行うため、「防犯・防災」をテーマにさまざまなプログラムが行われた。
鏡開きで幕開け
イベントは中央広場を中心に開催。新春を祝い、清酒一斗樽の鏡開きで幕を開けた。池戸淳子旭区長、旭警察署の日下部裕也署長、旭消防署の大山潔署長、同連合自治会の林会長らも駆けつけ、年頭のあいさつに立った。
会場では肉うどんが販売され、用意された200食は1時間ほどで完売する盛況ぶり。神奈川県警察音楽隊が演奏を披露したほか、地元のダンスグループ「サニーママ」や、創作和太鼓団体「横浜和太鼓 音や」といった地元で活動する団体も出演し、ダンスや和太鼓のパフォーマンスで会場を盛り上げた。
イベントの最後には、買物客に抽選で賞品が当たる「お楽しみ抽選会」が実施された。抽選会場には子どもから大人まで多くの人が詰めかけ、当選者の名前が読み上げられるたびに参加者たちから歓声が沸き起こった。
ロボットで地域活性化
また、この日は富士ソフト株式会社(中区)と横浜市経済局が連携し、人工知能(AI)を搭載した人型のコミュニケーションロボット「パルロ」を活用した取り組みも実施された。
同社は左近山団地の1室をオフィスとして設立され、現在は韓国・ソウルやアメリカ・シリコンバレーなどにも事務所を持つ世界的企業。今回は同社が開発した「パルロ」が商店街に初めて貸し出され、パルロを用いた振り込め詐欺撲滅講座やレクリエーションが行われた。
講座では旭警察署の協力で、署員とパルロが詐欺の手口や被害に遭わないポイントを解説。レクリエーションでは、参加者はパルロと一緒に健康体操やクイズに取り組んで体や頭を使って楽しんだ。
同商店街では今後もパルロを活用したレクリエーションや、小学生を対象にしたロボットプログラミングを実施予定。IT技術を活用し、地域コミュニティの活性化を図っていく。
サッカー楽しむイベントも
この日は商店街イベントとコラボレーションする形で、UR都市機構によるサッカーイベントも同時開催。サッカーJリーグの横浜F・マリノスに所属する中澤佑二選手が設立したスクール「NAKAZAWA SC」のコーチが出演し、子どもたちと一緒にサッカーで交流した。
子どもたちはキックターゲットやキックスピードガン、サッカーボール射的といったサッカーを通じたゲームなどに参加。コーチによるリフティング教室やリフティングショーも行われ、スーパーテクニックを間近で観賞した。
会場を訪れた参加者たちは「リフティングショーは技のすごさや楽しい進行で引き込まれた」「太鼓の演奏を楽しみにしていた。新年気分を味わえた」「抽選会は自分が当たるかとドキドキした」などと感想を話していた。
同商店街の青木会長は「団地にお住まいの方々に楽しんでもらうことはもちろん、周辺の方にも左近山の魅力を知っていただければ」と語った。
50年の歴史
左近山団地は1968年から69年に当時の日本住宅公団(現・UR都市機構)により供給されたUR賃貸住宅と分譲住宅から構成され、今年で50年を迎える。同団地を含めた左近山地域では少子化や高齢化が進行し、小学校の統廃合など地域の構造は急速に変化しているが、さまざまな地域活動を活発化させて地域の魅力向上に努めている。
URでは同団地の入居促進や地域活動の活性化を目的に、2014年から17年にかけて住民主体で活動する「くらしのワークショップ」を開催。公園マップ作成やみんなで子育てプロジェクト「日曜ほっと」などの活動を展開してきた。今後も市や区、NPO、自治会、商店街、ケアプラザ、URなどが連携して盛り上げていく方針だ。
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