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旭区・瀬谷区 コラム

公開日:2026.07.16

ヤマユリ 瀬谷の生き物だより 196 文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)

  • 瀬谷の生き物だより 196 (写真1)

  • 瀬谷の生き物だより 196 (写真2)

 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と、美しい女性の様子を花にたとえた一節がある。

 ユリは上品で優雅な花である。なかでもヤマユリは直径20cmほどもあり、一番豪華なユリである。ユリ科ユリ属の多年生植物で、日本特産種である。

 6枚の純白の花被片(花弁とがく片)には、黄色い筋と赤褐色の斑紋を散らし、強烈な香りを漂わせる。

 江戸期にシーボルトらにより、ヤマユリが初めてヨーロッパに紹介されると、一大ブームが巻き起こった。そのため明治・大正期にはお茶や生糸と並び、ヤマユリの球根は日本の重要な輸出品となったのである。昭和25年に神奈川県花にも選定されたが、食用や観賞用に次々掘り取られ、数は激減していった。

 現在は丘陵の斜面や市民の森等に細々と生き残っている。ヤマユリをタネから育てると2年目に芽を出し、花が咲くには5年かかる。それからは1年毎に花は増えてゆくようだ。10数個の花がついたヤマユリの見事さは、筆舌につくし難いものがある。

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