泉区版 掲載号:2013年10月17日号
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横浜夢座の第11回公演に「ヘイヘイおじさん」の本人役で出演する 新井 俊次さん 戸塚区在住 72歳

天性のサービス精神、再び

 ○…「実際に話が来るとは思わなかったから、びっくり、しゃっくり」と冗談を飛ばし笑う。缶バッジが付けられた帽子に、黄色い派手な衣装。2002年に閉園した「横浜ドリームランド」の回転系アトラクション「ミュージックエキスプレス」を操作する名物男性従業員「ヘイヘイおじさん」として、多くの来場客に親しまれた。愛称は、当時流行したフィンガー5の『学園天国』を歌うことから、来場客が名づけたもの。「今回の出演もお客さんがきっかけで声がかかったの。迷ったけど、『またヘイヘイを聞きたい』って声に推されて決めたんだ」

 ○…佐賀県出身。奈良ドリームランドで働いていた妹の「横浜でも造っているよ。お兄ちゃんに向いていると思う」との薦めで、24歳のときに横浜へ。「勇気がいったよ」と当時を振り返る。働き始めてからは、すべてのアトラクションを覚えるため、10数カ所を回った。中でもミュージックエキスプレスは定年退職を迎えるまで7年間担当した。

 ○…「黙って操作するのがいけない」。仕事に対するポリシーは強かった。「お客さんは小さな子どもから大人までいる。会話をしながら安心させて、その人に合わせて回していた」という。画一性に囚われず臨機応変に、天性のサービス精神と思いやりが客の心を捉えた。「黙っていてはつまらない。とにかく楽しませたいから、会話をしていたの」。担当中は無事故。アトラクションは話題になり、何度も乗るために長い行列ができた。「閉園時間を過ぎた後まで回すことも、しょっちゅうあったよ」と懐かしそうに思い出す。閉園が決まったときは「惜しい」の一言だった。横浜ドリームランドが歩んだ37年間は、自身の半生と重なる。

 ○…今は舞台稽古や取材などで多忙を極める毎日。「自分でセリフを提案したら、脚本より増えちゃった。どうしよう」とはにかみ、困り顔。懐かしの掛け声で、再びファンを沸かせる。

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