緑園西小学校の児童へ野菜栽培体験のために畑を提供している 松本 紀靖さん 緑園在住 80歳
農体験を次世代へ
○…緑園西小学校で2003年から始まった野菜の栽培体験学習。春にはジャガイモ、秋には大根の植付けと収穫を体験する。「子どもたちがキャーキャー楽しそうにやってくれるのはいいね」と地元の子どもたちのために開始当初から畑を提供し、約10人の仲間と活動を支援してきた。緑園義務教育学校の開校に伴い、緑園西小として子どもたちが畑にやってくるのは今年が最終年度。新しい学校になっても伝統が継承されるのを期待したいところだが「みんなも年を取ったし、この活動も良い区切りかもしれないね」と少し寂しげに話す。
○…活動の原点は18年前の夏祭りにさかのぼる。当時の西小校長と自治会長の「子どもたちに野菜を育てる体験をさせたい」という雑談をきっかけに、自分の父親が持っていた畑を提供。その年秋の大根の種まきからスタートした。近隣住民などに声をかけ、10人近いメンバーで農業体験支援チームを結成。作物が育つまでの手入れを行っている。
○…子どもの頃からの緑園在住。「昔は山と山の間に小川が流れていて、その両側にポツリポツリと家や田んぼがあった」と当時を振り返る。開発が進み、今では畑があるのはほんのわずかなエリアに。父が畑仕事を止めた際に、地域の数人と「やりますか」と始めた菜園がこの活動につながっている。
○…畑の手入れの他に行っているのが、子どもたちの活動を記録した写真集の編纂。活動のようすや児童たちが見られない栽培の様子を会員が写真に収め、それぞれ「大根日記」「じゃがいもの記」として毎年学校に寄贈している。趣味の写真撮影が高じたもので「最初の年に作ってみたらやめられなくなっちゃった」と笑顔を見せた。
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