戸塚区・泉区 人物風土記
公開日:2013.01.01
サッカーのU-19日本代表でキャプテンを務めた
遠藤航(わたる)さん
横浜市在住 19歳
活躍支えるいつもの日常
○…日の丸を背負い、キャプテンとして臨んだ昨秋のサッカー19歳以下アジア選手権。2大会連続出場はチーム唯一で、2年前に準々決勝で敗退した悔しさを知るが、またもベスト8に終わった。「中東の国はボールへの執着心やフィジカルが強い。世代別に見れば、アジア各国の実力差はあまりない」と冷静に結果を受け止め、「世界との差を埋めるため、まずは体幹強化がテーマ」と前を向く。
○…小学1年生で入団した地元の少年サッカークラブ「南戸塚SC」でボールを蹴り始めた。その後、南戸塚中サッカー部を経て、高校では現在所属する湘南ベルマーレの下部組織でプレー。2年次から毎年各年代の日本代表としてピッチに立つ。傍からは順風満帆なサッカー人生に見えるが、「同世代でもっと活躍している選手がいるのがすごく悔しい」と現状に満足はない。「競うことがスポーツ。やはり一番を目指したいんです」。あどけなさの残る表情とは対照的な毅然とした口調に風格が漂う。
○…今も実家暮らし。カクテル光線と大歓声を浴びるスタジアムから帰れば一転、妹のテレビゲームに付き合い、スタジアムで観戦する両親からはプレーについて批評を受けることも。「母はサッカーは素人。でも意外と間違ってなかったりする」。ひとり暮らしも憧れるが、常に極限の緊張状態に置かれ、チームメートやファンの期待を背負う19歳にとって家族の温もりは心地良い。「食事面も気遣ってもらっているし、感謝しないといけないですね」
○…練習後やオフには大学で筋肉の構造やスポーツマネージメントを学ぶ。サッカー選手と二足のわらじを履くのは、少しでもサッカーに役立てばと考えたから。プロになった今も”仕事”という感覚はなく、「もちろん結果を残さなければいけないけれど、サッカーは楽しむためのもの」。今年成人式を迎える青年と思えない落ち着きが、さらなる飛躍へ期待を抱かせる。
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