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戸塚区・泉区 人物風土記

公開日:2026.05.28

識字障害がありながらも競技かるたのA級選手として活躍する 南部 大成さん 泉区新橋町在住 29歳

  • 南部 大成さん (写真1)

しなやかに根気強く

 ○…「自分に向き合い、努力を重ねました」。識字障害や聴覚・光過敏など、複数の生きづらさを抱えながら競技かるたの最高峰「A級」へ登り詰めた。雑音を防ぐための耳栓や、光をカットする特殊なサングラスを使用する独自のスタイルで試合に臨む。

 ○…幼少期から、文字が歪んだり、文章の空白部分が発光して見えたりする特性に悩み、「みんながスラスラ読めるのが不思議だった」。一筋の光が差したのは、小学4年生で百人一首に出会ったこと。文字として読まず、線の配置や形を一つの「模様」として捉えた。「文字は苦手だけど、札1枚丸ごと覚えて取れたその瞬間が最高に気持ちよかった」。かるた部がある藤沢西高校へ進学すると才能が開花。高校3年生でA級へ昇格し、創部史上初の全国大会団体戦ベスト8に輝くなど、文字へのコンプレックスを競技かるたで払拭した。

 ○…自身の症状が「ディスレクシア」や「アーレン症候群」だと知ったのは大学生になってから。それまでは親にも打ち明けずに過ごしていた。特殊サングラスと耳栓を装着するプレースタイルを確立したのもこの頃で、今では日常生活でも欠かせない「体の一部」だ。現在は、生きづらさを抱える子どもたちを支える児童指導員として働く。結婚を機に2年ほど前、生まれ育った旭区から泉区へ。大学4年間、緑園都市駅前のファミレスでアルバイトをしていたこともあり、「馴染み深い町」と笑顔。

 ○…4月から、泉区を中心に誰もが楽しめる「かるた会」の立ち上げに奮闘中。「文字が読めないからと正面から戦わなくて大丈夫。他の道もあることを伝えたい」。自身の人生にも、目の前の札にも、根気強く真摯に向き合っていく。

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