神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

日本朗読ボクシング協会代表 楠 かつのりさん 能見台在住

公開:2011年7月7日

  • LINE
  • hatena

新たな表現 創造力豊かに

 ○…先月、関内ホールで開催されたボクシング大会。選手から繰り出されるパンチは、拳ではなく、声―。そんな「詩のボクシング」を主宰するのが、音声詩人である彼だ。聞き手の共感を得なければ勝てないこの競技。他者を慮る心やコミュニケーション能力といった、現代社会で薄らいでしまった力が自然と身につくという。97年から始まった活動は、今では全国に波及。中学・高校など、教育現場でも活用されている。

 ○…「小学生のときね、自由研究で”宇宙都市”をつくろうとしたんです」。もともと絵は得意。今度は木材を使って、思い切り表現しようとした。「後先を考えないものだから、途中でバテてしまって」。宇宙都市はついに完成することはなかったが、おもしろいことを考えてすぐさま実行に移すという、”表現者”の片鱗はすでに現れていた。

 ○…大学はドイツに渡り、文学・哲学を専攻。帰国後は、文学の世界で何か新しいことを始めたいと考えた。そこで注目したのが、”声”だった。「現代の日本語は、あまりに活字が優位に立っている。そこに不満がありました」。えてして独りよがりになってしまいがちな「文字の言葉」と違い、話し手と受け手の双方が存在するのが「声の言葉」。他者とのつながりを生む、声の魅力を伝えたい。その気持ちが、「詩のボクシング」を始める原動力となった。

 ○…活躍の場は、詩の世界に留まらない。映像作家としての顔も持ち、10年前から区内の大学で教鞭をとっている。学生たちと自主制作作品の上映に奔走する今、次なる目標は「3D映像による紙芝居」。高価な機材がなくても、どこでも上映できる3D作品づくりに精を出す。金沢の魅力を尋ねると「岡山の内陸部で生まれ育った身には、海が近いことが一番ですね」と微笑む。そんな海のように広く深い、彼の創造力。次はどんな表現で、私たちに新しい世界を見せてくれるのだろうか。
 

金沢区・磯子区版の人物風土記最新6

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

奈良 安剛さん

関東学院大学サッカー部の監督を務める

奈良 安剛さん

鎌倉市在住 41歳

4月4日

佐伯 隆道さん

金沢区佛教会の会長を務める

佐伯 隆道さん

金沢区富岡東在住 54歳

3月28日

境 領太さん

3月14日、都内開催の「起業家万博」で関東代表としてビジネスプランを発表した

境 領太さん

磯子区在住 39歳

3月21日

橋本 麻也加さん

根岸地区センターでマリンバの演奏を披露した

橋本 麻也加さん

磯子区中原在住 30歳

3月14日

鹿島 洋光さん

金沢防犯協会の会長を務める

鹿島 洋光さん

金沢区富岡東在住 63歳

3月7日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月17日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook