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公開日:2025.08.14

磯子区在住佐久間さん
中学女子野球の県代表に
主将としてチームけん引

  • 主将を務める佐久間さん

 磯子区中原在住で市立南高校附属中学校=港南区=に通う佐久間南実さん(3年)が、中学生女子野球の県選抜チーム「神奈川やまゆりクラブ」のメンバーに選ばれた。チームは8月22日から京都府で行われる「第10回全日本中学女子軟式野球大会」に出場する。

 この大会は各都道府県の選抜チームや予選突破チーム(東京と開催地は2チーム)が参加し、トーナメント方式で日本一を決する。神奈川県は例年、セレクションを経て選抜チームを結成しており、今年6月に行われたセレクションには45人が参加した。

 選ばれたメンバーは23人。佐久間さんは昨年も選ばれており、今年は主将にも任命された。磯子区、金沢区からは唯一の選出となる。

 チームは22日に岐阜県代表と初戦。昨年はベスト8で敗退しており、日本一に向けチームは練習を重ねている最中だ。

 佐久間さんは右投げ右打ち。普段所属する南高附属中では投手で出場することが多いが、やまゆりクラブでは視野の広さなどを評価され捕手が主戦場。扇の要からナインに指示を出す。

中学初の女子部員

 佐久間さんが野球を始めたのは小学3年生の時。兄の影響を受け、屏風浦クラブに所属してプレーした。

 ただ、中学では野球をやらないつもりでいた。「部活に入ってみたかった。"青春"って感じに憧れて。野球以外のスポーツでもいいと思っていた」。そこで、いろいろな部活を見学。それでも最後に選んだのは野球だった。「校内に広い球場があって、『ここでやってみたい』と思ったんです」。男子に交じり、同校初の女子部員となった。当時の顧問教諭が女性だったことも決断を後押ししたという。

 ただ、体格差が顕著になる中学で男子とプレーするのは簡単ではない。それでも今年6月の中学最後の大会にはエースピッチャーとして出場し、チーム唯一のヒットを放つなど男子をも凌駕する活躍を見せた。「やまゆりクラブは、みんな野球が好きな気持ちが強い。チームがまとまりやすい」。今度は女子を引っ張り頂を目指す。

「現状を変えたい」

 また、佐久間さんによるとチームには優勝とは別に大きな目的があるという。それは「女子選手が硬式野球をやれる環境が少ない現状を変える」こと。県内高校で女子硬式野球部は横浜隼人高にしかなく、中高一貫で南高に進む予定の佐久間さんも「女子軟式クラブチームでプレーする」か「公式戦には出られないが、南高の硬式野球部に入る」かの選択を迫られている。

 「私たちが大会で優勝し注目を集めることで競技人口を増やしたい。それがプレーする環境の増加につながる」。野球少女たちの未来も背にグラウンドに立つ。

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