小児がんの闘病体験などを紹介した絵本『ぼくはレモネードやさん』が、8月30日に生活の医療社=東京都=から発売される。原案は西区岡野の榮島四郎さん(平沼小6年生)が自身の体験をもとに手がけた。
絵本はB5判(横本)、全40頁、オールカラーで税別1500円。文および絵は四郎さんによるもので、家族や出版社の意見を盛り込み加筆した。
四郎さんは3歳で脳腫瘍を発症し、2度の手術、放射線治療、化学療法を経て5歳で退院。いまも定期的に成長ホルモンを注射するなど治療は続いている。
絵本では、入院のため金環日食が観察できなかったことや病院で知り合った同じ小児がんの5人の話、また2016年に四郎さんが始めた「レモネードスタンド」でレモネードを販売する理由、その他にも小児がんに関するデータが子どもでも理解しやすいように紹介されている。
レモネードスタンドは、小児がんを患った米国の少女が、レモネードの売上で病気の子どもたちを助けようと始めた取り組み。その活動を知った四郎さんは地元のクリスマスイベントでレモネードスタンドを出店。その後も毎年実施しており、活動は新聞やテレビなどでも紹介されている。
今回の絵本は、今年1月にがんに関わる絵本作品の出版パーティーに出席した縁で発売の話が進んだ。売上の一部は患児・家族の支援に寄付される。四郎さんは「小児がんをよりくわしくどのようなものか知ってほしい。そのためにたくさんの人にこの絵本を知ってもらいたい」と話す。
絵本に関する問い合わせは生活の医療社【電話】03・6820・8371。
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