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公開日:2026.07.02

「推し本」通じ、交流 1棚1店主、横浜・日本大通のシェア型書店『LOCAL BOOK STORE kita.』が5周年

  • それぞれの「推し本」を手に各書店の店主たち(6月21日)

    それぞれの「推し本」を手に各書店の店主たち(6月21日)

  • 本の選書や装飾など、1棚1棚に個性が光る

    本の選書や装飾など、1棚1棚に個性が光る

  • 本の間に挟まっている伝票。オーナーからのメッセージが綴られている

    本の間に挟まっている伝票。オーナーからのメッセージが綴られている

  • オーナー男性の娘(7歳)が書いたという手書きの書店名がかわいい『積ん読屋』。その名の通り、買ったまま読んでいない本を販売している

    オーナー男性の娘(7歳)が書いたという手書きの書店名がかわいい『積ん読屋』。その名の通り、買ったまま読んでいない本を販売している

  • 「航空業界のPRにもつながれば」と、客室乗務員をはじめ長年航空会社に勤めてきた女性が営む書店。さりげなく飛行機の窓が飾られている

    「航空業界のPRにもつながれば」と、客室乗務員をはじめ長年航空会社に勤めてきた女性が営む書店。さりげなく飛行機の窓が飾られている

  • 小さな棚に「好き」が詰まっている。専門書など他では手に入らない珍しい本が並ぶことも多いという

    小さな棚に「好き」が詰まっている。専門書など他では手に入らない珍しい本が並ぶことも多いという

  • 3カ月に1度の「棚シャッフル」の様子

    3カ月に1度の「棚シャッフル」の様子

 街の本屋が減少するなか、1棚1オーナー制で自分が好きな本を販売する「シェア型書店」の人気が全国で広がっている。6月に5周年を迎えた横浜最大のシェア型書店『LOCAL BOOK STORE kita.(ローカルブックストアーキタ)』=中区日本大通=を訪ねた。

 日本大通りの神奈川県住宅供給公社ビル1階に38cm四方の小さな棚がずらりと並ぶ。書店名が掲げられたその一つひとつの棚が全て「本屋」。学生から80代までオーナーの年齢も職業も様々で、小説や絵本、専門書など読み終えた本からテーマにあわせて選書したこだわりの本、個人誌(ZINE)まで、各自の「推し本」が揃う多彩なラインナップだ。

あえてアナログ

 同店は関内イノベーションイニシアティブ(株)が運営するシェアオフィス・コワーキングスペース「mass×mass」に併設。同社代表を務める森川正信さん( 50 )=人物風土記で紹介=が、2021年6月に中区北仲通で立ち上げた。当時コロナ禍で「密にならず交流する拠点」を模索し、開店した場所だ。クラウドファンディングなども活用して集まった25棚から徐々に増え、今では140棚と横浜最大のシェア型書店に。24年12月に人通りの多い日本大通りに移転すると、来店者も飛躍的に増えた。

 月額3〜4千円程度で「自分の本屋」を気軽に持てるとあって、現在棚は空き待ちの状態だという。「インターネットで気軽につながれる今、あえてアナログのコミュニケーションを大切にしている」と森川さん。例えば販売する本に1枚ずつ挟んである伝票には、書籍名や値段のほかに、その本を読んだ感想やおすすめポイントなどオーナーの思いが綴られており、購入時にもらえる仕組みもその一つだ。

本好きの出会い創出

 また店番をする「1日店長」や3カ月に1度みんなで棚を入れ替える「棚シャッフル」は、オーナー同士が交流を深める機会になっている。6月21日には、オーナー約40人が集まって5周年記念パーティーを開催。1人ずつ始めたきっかけや思いを発表した。

 3年前から娘と2人で出店している西区在住の重光由加さん(65)は「娘は理系の本、私は仕事がらみの言語系の本を扱っているが、意外な本が売れることもあって面白い」と話す。また「自分が推している本に興味を持って買ってもらえることがうれしい」とオーナーたちは口を揃える。単なる書店としての機能だけでなく、本を通じて新たな交流や出会いが生まれる場所になっている。営業は平日9時〜17時。土日祝は1日店長やイベント時のみ開店。

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