今年から10月29日は、ホテルニューグランドが制定した「ドリアの日」―。同ホテル発祥のドリアの歴史を伝え「世代を問わず、これからも末永く愛される逸品になって欲しい」との願いが込められている。
「ドリアの日」の記念日制定は、2018年にカゴメ(株)が昭和の日である4月29日を「ナポリタンの日」に制定したことをきっかけに、ナポリタンと並ぶ同ホテル発祥メニューであるドリアの歴史を知ってもらおうと申請。今年7月に(一社)日本記念日協会から正式に認定され、ドリアの生みの親である同ホテル初総代料理長、サリー・ワイルが来日した10月29日に制定した。同ホテルでは「記念日にドリアを食べようと、ご家庭や飲食業界で盛り上がってもらえたら」と期待する。
シェフの即興メニュー
スイス人シェフであるサリー・ワイルは、1927年のホテルニューグランドの開業にあたり、30歳という若さでパリから招かれ総料理長に就任。横浜に本格フランス料理の技術を持ち込み、日本における西洋料理の発展に寄与した人物だ。
ある日、ホテルに滞在していた外国人銀行家から「体調が良くないので、何か喉越しの良いものを」という要望に応え即興で作った料理がドリアと名付けられ、メインダイニングの名物メニューに。初めて作られた日は資料に残っていないが「1930年代前半のメニューには『シュリンプドリア』として記載されていたと思う」と同ホテル総料理長の宇佐神茂さん。現在は海老とホタテの「シーフードドリア」として本館ザ・カフェで提供されている。
今も当時のレシピを大切に受け継いでおり、バターライスに食感の異なる2種の海老とホタテを使ったクリーム煮、丁寧にこした滑らかな口当たりのベシャメルソースとオランデーズソースをかけてオーブンで焼いた逸品だ。手間を惜しまず丁寧に作り続けることで、時代を超えても愛されるメニューになっている。
冷凍ドリアで周知
同ホテルではドリアの日制定に合わせて、冷凍ドリアを発売する。「発祥メニューであるドリアの歴史と共に、全国の方々にホテルを周知できたら嬉しい」と宇佐神さん。6食入り1万6200円。現在、ホテルのオンラインショップで予約を受け付けている。
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