新年にあたり本紙は西区の寺岡洋志区長にインタビューを行った。様々なイベントの中止による対話の機会激減に危機感を示し、イベント再開に意欲を見せた。
――コロナ禍、オリパラもありました。昨年の振り返りを。
「オリパラに際しては区庁舎前にフォトコーナーを設けるなど啓発に取り組みました。広報は悩ましく手探りでしたが、ここで得た教訓を今後につなげていきたいと思います」
――区役所のデジタル化の推進は。
「出勤抑制のためにも1課に1台のテレワーク用パソコンを配備する試みをはじめ、タブレット端末でリモート面談をするなど職員の工夫もみられました。今後、行政手続きのオンライン化はより一層進んでいきますし、それを推進していきます。一方で、オンライン化に対応できない方々にもしっかりとしたサポート体制を築く必要があります。取り残されて戸惑う人がでないようにしなければなりません」
――ワクチン接種会場の運営について。
「横浜駅から徒歩圏内の利便性のよい西地区センターを会場にしました。区民はもちろん区外の方にも利用いただけました。11月には12歳以上の区民80%の接種目標を達成。運営にあたっては西区医師会や薬剤師会の協力があってのこと、大変感謝しています。円滑な3回目接種に向けて準備を進めています」
――にぎわいづくりはいかがでしたか。
「区内商店街などを対象にスタンプラリーや食べ歩き事業を展開。スタンプラリーには前回より2商店街、20店舗多い、10商店街136店舗が参加するなど商業者の高い期待を感じました」
――大学のキャンパスが開設されました。
「みなとみらいにキャンパスを開設した神奈川大学との連携を進めています。大学は様々な領域の研究を行うとともに、学生が地域で活動することは街にとっても、とても意義があると思います。これからはアイデアが価値を持つ時代です。大学の研究と企業活動が結びついて新たなイノベーションが生まれることを期待します」
「にこまち」策定延期議論過程を重視
――住民主体のまちづくりを目指す「地域福祉保健計画」の第4期について。素案は公表されましたが、策定状況は。
「コロナの影響もあり1年遅れとなりましたが、3月までに策定します。夏にはお披露目できると思います。地区別プランは各地域で話し合って作ってもらうものですが、コロナ禍で議論する場を持つことが難しい状況にありました。地域課題を共有し、その解決策を考える過程が大切なので、各地区のペースで進めていただいています」
――今年の新たな取り組みを教えてください。
「区内で活動する団体の活動を紹介する常設ブースを1月に設けます。区内飲食店のテイクアウト商品を区役所前で販売する事業も実施します。昨年、ユーチューブの西区チャンネルを開設して公演などのライブ配信も行えるようになりました。今年はコンテンツを充実させていきます。地域のICT化として区役所と区民利用施設をつなぎ、来庁せずとも相談や手続きができる環境整備を検討中です。また、昨年7月の暴風雨により住宅の石積みが崩れたところがありましたので、区としても相談窓口を設ける予定です」
――区民へのメッセージをお願いします。
「コロナ禍により2年連続で様々なイベントが中止となり、対話の機会が激減。感染症対策を徹底し、今年こそは再開して賑わいを取り戻す一年にしたいと思います」
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