2022年の幕開けにあたり、本紙は中区の直井ユカリ区長にインタビューを行った。今年度策定した地域福祉保健計画の推進や、新型コロナの影響を受ける商店街への支援など、区役所一丸となって取り組んでいく。
感染対策に注力
――昨年の振り返りをお願いします。
「昨年は、年明けから新型コロナウイルス感染症が拡大したため、1年間を通して感染症対策を重視した区政に取り組みました。中区は人口10万人あたりの感染者数が18区で最も多く、職員自身の感染予防に努めつつ、福祉保健課(保健所)を中心に、区役所全体で感染された方への対応に注力しました。また、市内で一番飲食店数が多い区であることから感染防止に向けて、黙食、個食、マスク飲食を呼びかける卓上ポップやポスターを制作するなど、様々な手法により、啓発を行いました」
――東京2020オリンピック・パラリンピックも開催されました。
「東京2020大会は、中区も野球とソフトボールの会場地となっていましたので、街のにぎわいや活性化を期待していましたが、残念ながら無観客での開催になりました。それでも大会を契機に東京2020大会のビジョンである『多様性と調和』を伝えるため、インクルーシブスポーツ体験会を実施しました。スポーツを通して相互理解を進め、年齢や性別、国籍、障害の有無に関わらず、区民の皆様が暮らしやすい地域づくりを行うきっかけにしたいとの思いから開催しました」
――今年の重点施策を教えてください。
「今年もコロナ対策を徹底しながら区政運営をしていきます。重点的な取組の一つは、第4期中区地域福祉保健計画『中なかいいネ!』です。5年後の目標を『もっとみんなの〈中なかいいネ!〉』と定め、『えん結び』と『元気いっぱい』を柱に、身近な助け合いや街ぐるみでの健康づくりに取り組みます。また、地域のつながりづくりや、街と人の活力を生み出す取り組みにも力を入れていきます」
街の魅力を再発見
――地域のつながりはどのように生み出していますか。
「まずは住んでいる方が自分の街に関心を持つことが大切だと考えています。中区には有名な観光地が多くありますが、住んでいるからこそ、知っている街の魅力もたくさんあると思います。それを再発見し『中区愛』を育むような事業を行うことで街に関心を持ち、街を好きになるきっかけにしていきたいです。そして、いろいろな取り組みを『みんなで一緒に』することでつながりを作っていきたいと思っています」
--活力を生み出す取り組みについてはいかがですか。
「商店街の魅力を伝えていく事業も実施していきます。コロナ禍で元気がなくなってしまった商店街もありますので、区民の皆様に各商店街の魅力を改めて知っていただき、足を運んで買い物をしていただくことで商店街の元気につなげ、街全体を活性化していきたいです」
――その他、2022年に取り組みたいことはありますか。
「共生社会の推進や災害対策など、区民の皆様の生活に身近な事業は、個々の課が1本の線のように取り組むのではなく、関連する課と連携し面として地域に向き合う体制づくりを進めます。そこに、区民の皆様や事業者の方にも入っていただき、一体となって区の運営方針でも掲げている『住んで良し、働いて良し、訪れて良し』の中区を目指していく1年にできればと思います」
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