みなとみらい新港地区にある、国際協力機構(JICA)横浜の海外移住資料館が4月26日、開館20周年に合わせて、リニューアルオープンした。資料を追加し、音声ガイドや点字解説を導入するなど視聴覚展示を拡充。日本人移住者やその子孫に関する歴史と現在の姿を伝え、幅広い世代に多文化共生への理解を広げていきたい考えだ。
今リニューアルでは、音声ガイドや点字解説、触れて学ぶことができるジオラマを導入するなど、ユニバーサルデザインを強化。これまでモノクロだった写真をカラー化するなど、誰もが分かりやすく見やすい展示を心掛けている。
また、ブラジル・アリアンサ移住地の開拓風景を再現したトリックアートや、南米パラグアイに移住した移民の物語を上映する3面映像シアターなど体験型の展示も設置。校外学習で利用しやすいよう、子ども用の解説や体験学習コーナーも新設した。
中には、移住者が渡航先に持って行ったものを考える、クイズ形式の展示も。箱の中には渡航先で役立った道具などが入っており、楽しく体感しながら学ぶことができるという。
そのほか、海外の日系博物館の館長インタビューや、国内で活躍する日系人のインタビュー映像も充実している。
25日に同所で開かれた関係者による式典で、JICAの井本佐智子理事は「今後、これまで以上に日本での定住を求める外国人の来訪を見込むため、多文化共生に向けた準備が急務。日本における多文化共生社会を考える上でのヒントを提示していけたら」と話した。
同資料館は北中南米への日本人移住の歴史と日系人の暮らしを紹介するため、2002年に開館。これまで延べ60万人以上が訪れている。
入館無料。午前10時から午後6時(入館は5時30分)まで。月曜(祝日の場合は翌日)休館。問い合わせは同館【電話】045・663・3257。
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