7月31日の南まつりに出演するコーラスグループ「ラガッツェ」のリーダー 金井 いずみさん 堀ノ内町在住
平和祈り、歌の力で心動かす
○…自らがリーダーとなり、音楽仲間4人に声をかけ、南まつりのためだけのグループを結成した。「わらべ歌」などの童謡や「見上げてごらん夜の星を」などを歌う予定だ。「被災地復興祈念」のサブタイトルが付いた今年の南まつり。「歌が持つ力を伝えられたら」と強く願っている。
○…自宅でピアノを習い始めたのが小学生の時。「練習の日は”脱走”していた」と笑う。大学進学を前に高校の担任から声楽を勧められた。大学卒業後は楽器会社で音楽講師になったが、物足りなさを感じた。そこで出会ったのは音楽家が演じる「横浜シティオペラ」。「切符切りでも何でもやりたかった」というが、オーディションを受けられることになり、メンバーに選ばれた。さらに、ソプラノ歌手として市役所ロビーなどで演奏する「市民広間演奏会」の会員にも選出され、活動の幅が一気に広がった。
○…結婚し、出産後は10年間、活動から離れた。障がい児や高齢者への「音楽療法」に携わり、再び音楽と向き合う。施設などで心を和らげようと歌い続けた。ある高齢者施設には歌が嫌いで、いつも部屋の後ろでそっぽを向く男性がいた。しかし、子守唄を歌うとその男性はこちらに視線を合わせてくれた。以降、男性は部屋の前列で歌を聴くようになったという。「私ではなく、歌が何かを働きかけてくれた」。”言霊”が歌に力を与えていると実感することが多くなった。
○…考古学に興味を持ち続ける。奈良や京都では寺の石や遺跡の発掘現場を見て回る。中村町の埋蔵文化センターは「落ち着いて見られる」とお気に入りの場所。歴史を知り、感じるのは平和のありがたさ。「平和を祈る歌を伝えていきたい」と、平和をテーマにしたコンサートの開催を夢見る。今回のグループ名はイタリア語で「少女たち」を意味する。「小さくても力を集めれば、大きなものになる」。夜空の下、歌の力で南まつりに元気を与える。
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