創立30周年を迎えた南工業会の会長として企業の活性化に取り組む 斎藤 隆正さん 66歳
仲間の力が仕事の励みに
◯…建設、製造業など96社が加盟する会が30周年を迎え、6月6日に記念式典を終えた。「多くの方に来ていただき、終わった後はすがすがしい疲れがあった」と笑顔。節目の行事を終えてひと安心といったところだが、会員の減少や企業の後継者不足、大企業との競争など、会を取り巻く環境は厳しさを増す一方。「仲間とまちで会うと元気をもらえる。それが仕事の励みにつながる」と会員の親睦が結果として企業の成長に結び付くと力説する。
○…大手エンジニアリング会社のプラント設計の図面複写などを行う会社で仕事を始める。現在、社長を務める「共同写真」では印刷、事務員の派遣など、幅広い業務を取り扱う。世界を舞台にする大手企業とのやり取りが多く、「仕事を通し、本当ならお金を払って教えてもらうようなことを学べた」という。経営術、人材育成法など、一流企業のそれを間近で見られたことは自らの財産として、会社や工業会の中で引き継いでいく意向だ。
○…工業会では2005年の「愛・地球博」への旅行が忘れられない。博覧会の目玉の「マンモス」を少ない睡眠時間で強行軍で見に行ったことは、会のアットホームさと強いつながりを示すエピソード。複写業界では、組合の役員を務める。電子データが氾濫する時代に「アナログの良さ、消せないことの良さを残したい」と願っている。
○…南太田で生まれ、少年時代は清水ヶ丘の山の中で遊んだ。大学ではヨット部に所属。今でも船を所有し、障害者にヨットの楽しさを教えるなど、海の良さを伝える活動も行う。「港の発展をヨットの上から見てきた」とも。学生当時に指導を受けていた監督と後に工業会の先輩として再び出会うことになった。生活や仕事の中で「最高の環境で人と人との出会いを実感する」と日々感じる。「次の世代が夢を持てる社会を作りたい」と中小企業の底力で南区を盛り上げていく。
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