横浜南青色申告会の会長として納税申告制度の普及に努める 小島 章弘さん 井土ヶ谷上町在住 77歳
ひたむきに「税」を伝える
〇…昨年、病気療養の会長に代わり、ピンチヒッターとして急きょ副会長から会長職に就いたが、5月の総会を経て、引き続き会長を務めることになった。「前任者の任期が残っているうちは落ち着かなくて」と正式に就任したことに安堵の表情を見せる。南区を含めた4区に約4500人の会員がいるが、最盛期の半数近くに減っている。「会員だけでは運営できない」と、個人事業主へ向けた税に関する情報提供などを通し、会員を増やすのが目標だ。
〇…米問屋の後にアパートなどの不動産経営を井土ヶ谷で始めた父は、青色申告会の活動にも熱心だった。父が亡くなった後は、事業と同時に申告会の活動も引き継いだ。父が欠かさなかった申告会の会報配りを代わりに務めると、あるところで税に関する質問を受けた。「知っていることを聞かれたから答えられたけど、知らないことだったら困っていた」とそれ以来、役員会に出席し、申告会や税に関する勉強を始める。時には、税務署員とオープンした店を回り、会の勧誘も行った。「会員はいろんな商売をしている。繁盛している店の話を聞いて参考になった」と振り返る。
〇…申告会会長就任前は納税貯蓄組合連合会の会長も務めた。中高生に税について考えてもらう作文のコンクールでは、各学校を回り、子どもが税への意識を高めることの大切さを訴えながら、協力を求めた。申告会会長となった現在は、各支部の集まりに積極的に参加。「呼ばれれば顔を出す。大勢で集まるのは楽しいから」とフットワークの軽さが活動の基本だ。
〇…山登りとカメラが趣味。蒸気機関車が好きで、撮影のために全国をめぐったことも。花の写真も好む。「人間を撮るよりいい」と高らかに笑う。不動産管理の仕事は息子が手伝い、孫と同じ家で暮らす。「人が変われば考え方も変わる」と人材を発掘しながら、税への関心を高める取り組みに奔走する。
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