南区版 掲載号:2015年10月29日号 エリアトップへ

琵琶のプロ奏者で子どもに楽器の楽しさを伝える 荒井 靖水さん 井土ヶ谷下町在住 43歳

掲載号:2015年10月29日号

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明るさで人の心つかむ

 ○…邦楽の素晴らしさを伝えようと、小学校で2年続けて市事業の講師を務めた。子どもたちが楽しそうに箏を演奏する姿を見て「楽器に触わることでその雰囲気を感じ取ってほしい。少しでも経験がある人を増やせたら」と嬉しそうな表情。授業では、手品を交えるなどして好奇心旺盛な小学生の心をつかんだ。「路上で大道芸をする人を見てどうやったら子どもの興味を引けるかを研究した」と人を明るくさせる術をいつも模索している。

 ○…南区出身で祖父と母はプロの琵琶奏者。生まれた時から楽器が横にある環境で育ち、2人の手ほどきを受けて6歳で薩摩琵琶を始めるが、「そのころはあまり練習していなかった」と苦笑する。南太田小を卒業後、蒔田中では柔道部に入部。「体育の成績は『1』で逆上がりもできなかったけれど、運動が好きだった」と苦手なことでも前向きに取り組める明るい人柄がにじむ。音大ではフルートを演奏。卒業後は「幼いころからずっと聴いていたからなじみ深くて」とやはり琵琶奏者の道を選んだ。

 ○…プロとして生計を立てることは簡単ではなかった。演奏機会が少なかった20代のころ、師である母と同じ舞台に出演する時は観客を引き込む独特の空気感を学び、”自分らしいステージ”とはどんなものなのかを追求。持ち前の明るい口調で一般に知られていない琵琶の楽器や演目にまつわる話を織り交ぜ、徐々にファンと仕事を増やした。「聴いてくれる人がいることが本当にありがたい」と感謝の気持ちを忘れない。

 ○…箏奏者とのデュオ活動を18年続けるほか、芝居での舞台演奏やレコーディングで全国を飛び回る。週末のフットサルが息抜きで、仲間と南スポーツセンターで汗を流すことも。今でも”苦手なこと”が大好きだ。「邦楽は難しいと思われがち。見る機会を増やしてもっと身近に感じてもらえたら」。自分らしい明るさで人の心をつかみ続ける。

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