初の出張展示を行う「永田村助郷伝承保存会」の会長を務める 服部 孝祥さん 永田東在住 76歳
郷土史守る役目全う
○…江戸時代に幕府の荷受け役として存在した助郷制度を地元に伝承する団体の舵取り役を担っている。11月24日に開催される「永田地区センターまつり」の中で、助郷にまつわる資料や道具を展示する。「歴史は誰かが語り継がなければ途絶えてしまう。永田の大切な文化を守り続けたい」と力強く語る。
○…永田で約500年暮らしているという家に生まれ、井土ヶ谷小、蒔田中を卒業した。パワフルで情に厚い性格は幼少期から健在で「ガキ大将だったね」と笑う。仲間を引き連れ、近所の野山でチャンバラごっこに明け暮れた日々は鮮明に覚えているという。「子どものころから地元が大好き。故郷を愛する気持ちが活動の源になっている」と話す。
○…現役時代は建築関係の仕事に従事し、休日返上で働いた。定年後は地域のボランティア活動などに精を出す中で、「郷土史の普及に貢献できれば」と会長を引き受けた。だが、メンバーの高齢化や助郷の道具を管理するための資金不足などを理由に一時は解散の危機に。長年、北永田地区で行われ、助郷の行列を披露する「ふるさとふれあいまつり」にピリオドが打たれる寸前だったと当時を振り返る。南区の補助金を活用するなど工夫し、会の存続に成功した。地元からの寄付も集まり「皆さんには感謝の気持ちでいっぱい」と思いを述べる。「『故郷の歴史を守りたい』という同じ志を持った仲間に恵まれたから今がある」
○…北永田地区連合町内会の会長も務めるなど、何事も全力投球する熱い姿勢は変わらない。「先祖は武士だったと聞いているから血の気が多いのかもね」とお茶目に笑う。80歳まで会長職を全うすることが目標。熱い思いを胸に次代に歴史を伝えていく。
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