過去最多22人争う

　参議院議員選挙の投開票が７月10日に行われた。改選４と欠員補充１の計５議席を過去最多の22人で争った神奈川県選挙区は、自民党の現職・三原じゅん子氏（57）が約80万７千票を獲得して、トップ当選。以下、日本維新の会の元職・松沢成文氏（64）、公明党の現職・三浦信祐氏（47）、自民党の元職・浅尾慶一郎氏（58）、立憲民主党の新人・水野素子氏（52）が当選した。

　トップ当選の三原氏は当確報道を受け、関内駅そばの事務所であいさつし、選挙戦を「これ以上できないというほど精一杯動いた」と振り返った。３期目で取り組みたいことの一番に子育て施策を挙げ「子どもにもっと投資し、子育てをしている若いお父さんやお母さんの負担を軽減したい」と述べた。選挙戦は菅義偉前首相が応援に入るなど、菅氏に近い地方議員が陣営を支えた。

　昨年の横浜市長選に出馬するために辞職し、１年ぶりの復帰となる松沢氏は「改革保守の第三極という方針が神奈川県の多くの有権者に賛同いただけた。勝利を機に本物の改革保守政党を日本につくりたい」と語った。

　三浦氏は２期連続の当選。「県内を回る中、改めて現場の、生活者の声を政治に反映していく重要性を強く感じた。課題は多いが、がん対策にも注力したい」とした。

　５年ぶりの国政復帰となった浅尾氏。「選挙戦で訴えてきた何度でもチャンスのある社会の実現に向け頑張っていく」とした。

　今回、選挙区において全国最後に当選確実となった水野氏の任期は３年となる。「国際法の専門家として平和構築に取り組みたい」と意気込みを語った。

　南区でも最多得票は三原氏で約１万８千票を集めた。得票率は22・16％で市全体の19・34％を上回り、区別では西区（23・64％）、中区（22・24％）に次いで３番目に高かった。

　全体３位の三浦氏が南区では２位で、得票率の16・37％は市内18区中４番目。以下、松沢氏、浅尾氏と続き、次点だった浅賀氏が南区では５位で、５位当選の水野氏は南区では６位だった。

投票率は市内最低

　県全体の投票率は54・51％で前回を５・78ポイント上回った。横浜市内の投票率は55・36％で前回から５・66ポイント増。南区の投票率は52・02％で前回比から４・52ポイント増えたが、18区では最も低かった。