ヒップホップグループ「ライムスター」のメンバーで、南区蒔田生まれのラッパー・Ｍｕｍｍｙ―Ｄ（本名・坂間大介）さんが３月13日、自身初のソロアルバム「Ｂａｒｓ ｏｆ Ｍｙ Ｌｉｆｅ」をリリースした。

煎餅店の長男

　Ｍｕｍｍｙ―Ｄさんの実家は煎餅店を営んでいた。ライムスターの３枚目のアルバム「グレイゾーン」に収録された楽曲「だから私は酒を呑む」でも自らを「センベイ屋の長男」と表現したほど。

　小学３年から高校までを磯子区、港南区、金沢区で過ごし、早稲田大学に進学。在学中に宇多丸さんと「ライムスター」を結成し、２００１年メジャーデビュー。07年と今年は日本武道館でライブを行うなど、日本のヒップホップ界をけん引してきた。また、サウンドプロデューサー、役者、ナレーターとしても活躍している。

歌詞に横浜の地名

　初のソロアルバムには12曲を収録。中でも「バックミラーの中の街」では、馬車道、関内、元町、本牧、山手、山下など横浜の地名が歌詞の中に多く登場する。Ｍｕｍｍｙ―Ｄさんによると「地元横浜への気持ちはあるが、現在の活動拠点は東京。近くて遠いと感じる。そこで、グループでは歌えない地元の曲を歌った」とのこと。また「歌詞の地名は現在ではなく、かつての横浜をイメージしている。加齢で古くなる自分と変わっていく横浜を重ね合わせた」ともいう。ほかにも、「ゴダイゴ」のミッキー吉野さんとのコラボ曲もある。

　今回のアルバムについて「昭和の横浜で育った人なら、共感してもらえる歌詞が多い。ラップを聴いたことがない人も聴いてほしい」と話す。