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保土ケ谷区 社会

公開日:2026.09.17

【交通安全・防犯特集】保土ケ谷警察署 まちぐるみで治安守る 佐々木卓栄署長に聞く

  • 安心安全なまちづくりに向け、熱い思いを語る佐々木署長

    安心安全なまちづくりに向け、熱い思いを語る佐々木署長

 オレオレ詐欺などの特殊詐欺のほか交通事故が全国各地で発生し、多くの人が悲しんでいる。本紙では、保土ケ谷警察署の佐々木卓栄署長にインタビューを行い、人口約20万人が暮らす保土ケ谷区での犯罪や交通事故の発生状況などについて聞いた。また、安全で安心なまちづくりを推進する上で、関係機関や住民との連携について迫った。

 --区内での特殊詐欺の発生状況と手口の傾向は。

 「特殊詐欺の認知件数については、今年8月末時点で40件、被害額は約3億2300万円にものぼっています。また、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺は20件発生しており、特殊詐欺と同じくらいの被害額を認知しています。被害の認知件数は、昨年同時期と比べて、件数・被害額ともに大幅に増加しており、警察署としても危機感を持って対応にあたっています。なお、これらの数字は暫定値となります。

 主な傾向としては、偽の警察官が被害者に向けて『捜査の対象者として逮捕する』などと言って不安にさせ、お金を騙し取る手口が増えています。具体的に説明すると、偽の警察官が被害者をSNSのビデオ通話に誘導し、そこで偽の逮捕状を示して不安をあおるというものです。この手口については高齢者だけでなく、若者の被害も確認しています」

 --詐欺被害に遭わないためには。

 「まず、警察が皆さんにSNSで連絡することはありません。また、逮捕する時に事前に通知することもありません。逮捕状を示すのは、逮捕の場所で犯人の面前で示す時だけになります。

 SNSを通じて被害者を騙す手口への対応策として、会ったことがなく、SNSで知り合った人に大事なお金を渡したり預けたりすることがないようにしていただきたいと思います。また、少しでも不安があれば、警察や家族などに相談してほしいです。自分一人で解決しようとしないで、まずは誰かに相談することが大切です」

詐欺防止アプリを

 --保土ケ谷警察署では詐欺撲滅に向けて、どのような取り組みを進めていますか。

 「今年の特殊詐欺の件数は増加傾向ですが、金融機関やコンビニエンスストア、地域住民の皆さまのご協力により、特殊詐欺を未然に防いだ事案も多く報告されています。これは警察だけでなく、まちぐるみで特殊詐欺を撲滅しようとする意識の高まりの結果だと思っています。

 最近は騙しの電話に国際電話が使用されているので、国際電話を受け付けない対策を講じることが重要です。保土ケ谷警察署ではあらゆる機会を通じ、国際電話や詐欺電話をブロックする警察庁推奨の詐欺防止アプリをダウンロードするようにお願いしています。

 さらに、日本各地で災害が多く発生していますが、その被災に乗じて義援金などを名目にお金を騙し取る詐欺の発生も今後は予想されます。とにかく、電話やSNSでお金の話になったら、1回立ち止まって家族や信頼できる人に相談してほしいと思います。相談先は警察でも構いません。どんなことでもいいので、電話でのお金の話は相談するというのが一番だと考えています」

「ながらスマホ」に注意

 --区内での交通事故の発生状況は。

 「県下の平均に比べ、人身事故の発生件数の割合は二輪車(オートバイ)が多い一方で、自転車が少ないという傾向にあります。これは保土ケ谷区に山坂が多く、動力のある二輪車の方が人力の自転車よりも多く利用されているということだと思います」

 --自転車に対する交通反則通告制度(青切符)の導入など、交通ルールの変化に影響は。

 「自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入については、ルールが変わったとか厳しい取り締まりをするという趣旨ではありません。従来、自転車の違反は赤切符で処理して裁判の上で罰金を徴収していましたが、青切符で告知して反則金を納付することで完結するという手続きに変わったものです。保土ケ谷警察署では街頭での指導を継続するとともに、各種キャンペーンを通じて交通ルールを周知していきたいと考えています」

 --交通事故を未然に防ぐためには。

 「保土ケ谷区は、幹線道路として交通量の多い国道1号、国道16号、環状2号が通っており、ここ2年間の死亡事故の8割は国道上で発生しています。ドライバーの皆さんは特に交差点を右左折する際には、歩行者や対向車の有無をよく確認してください。自転車を運転する時も、右側通行や赤信号無視などをしないようルールを守ってください。歩行者の方は『ながらスマホ』を控え、反射材付きのものを身に着けるなど、夜間にドライバーから発見されやすいようにしていただきたいと思います」

3Sモットーに

 --地域の安全安心を守るため、保土ケ谷警察署として掲げている理念などはありますか。

 「署員へのモットーについては、3つの『S』として『スマイル(Smile)』『スピード(Speed)』『セーブ(Save)』を掲げています。明るい職場づくりを行い、仕事は基本的にスピード感を持って事件・事故に対応する。そして、基本を守って適正な業務を推進するという訓示をしています。

 私は、署内では署員によく声を掛け、挨拶や会話を通じて互いに笑顔が出るような職場づくりに努めています。相談がしやすい職場環境や人間関係を醸成するために取り組んでいます」

 --地域へのメッセージや今後の抱負をお願いします。

 「保土ケ谷区の方々は非常に警察に対して協力的で、熱いものを持っておられます。いろいろな意見をいただけますので、それに応える活動をしていきたいと思っています。また、区役所や消防などの団体との連携も密にしております。引き続き、ご協力・ご支援をいただきたいです。

 保土ケ谷警察署は、今年創設100周年を迎えました。次の100年に向けて『飛躍』というテーマで、より安全で安心な保土ケ谷区になるよう、署員一同、誠心誠意頑張っていきたいと思っています。飛躍には100(ヒャク)という数字と、署のマスコットキャラクター『ほどぴょん』が跳ねるという意味を込めています。

 とにかく、特殊詐欺を撲滅しなければならないので、検挙と抑止の両面で全力をあげて取り組んでいきます。結果を出せるように頑張りたいと思います」

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