新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月26日から長野県で開催予定だった「第15回全日本少年アイスホッケー大会(小学の部)風越カップ」が中止となった。神奈川県選抜は2年連続で出場を決めていたが、6年生は思わぬ形でシーズンを終えることに。それでも「こういう終わり方もいい経験。これまで応援してくれた人たちに感謝したい」と前を向く。
ジュニアを対象にしたチームは県内に5クラブあり、夏の全国大会を前に実施するトライアウトで20人程度が選抜入りする。横浜銀行アイスアリーナ=広台太田町=を拠点に週1回の合同練習を行い、今年も3月の全国出場を目標に、22人の選手がトレーニングに励んできた。
県選抜は関東予選を順当に勝ち上がり、4年ぶりの出場となった昨年に続き全国の切符をつかんだ。小森和之監督は「強豪ぞろいの北海道勢とも戦えるいいチーム」と評し、選手たちも「前回大会を上回る成績を」と一意奮闘するさなかの凶報だった。
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3月3日の夜、大きなバッグを抱えた選手たちが同アリーナに姿を見せた。今シーズン最後の練習に臨むためだ。はやる気持ちを抑えて青と白の選抜ユニフォームに着替えると、颯爽とリンクに飛び出して紅白戦を繰り広げた。
キャプテンの北川太陽君(6年/新横浜ジュニアアイスホッケークラブ)は、「悔しい気持ちもあるけれど、引きずっていてもしょうがない。最後にみんなと試合ができてよかった」と清々しい。中学校でも競技を続け、「聖地」北海道の高校に進学する予定だ。ゴールキーパーの樋口諄君(同/横浜スターズ)は、「毎試合、1点も取らせないという気持ちで戦ってきた」といい、最後尾から人一倍大きな声を出してチームを鼓舞した。中学校でも、選抜で守護神の座を勝ち取りたいという。
下級生は、来シーズンの選抜入りと全国でのプレーを目標にクラブへ戻る。それぞれが決意を期した最後の紅白戦。試合後の選手たちは、リンクの氷に負けない白い歯をのぞかせた。
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