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公開日:2025.10.16

外国人親向けの相談会
区内子育て支援拠点で初

  • 当日は外国人の親子3組が訪れた

 神奈川区地域子育て支援拠点「かなーちえ」で10月7日、子どもをもつ外国人に向けた子育て相談会が開催された。同所と神奈川区多文化共生ラウンジ、神奈川区こども家庭支援課、西区地域子育て支援拠点の共催で初開催。訪れた外国人の親たちは、保育園の申請方法や一時保育の制度などについて通訳者を介し、育児の専門スタッフたちに相談した。

 当日は同課の保育・教育コンシェルジュ、多文化共生ラウンジの通訳スタッフ、神奈川区と西区の各子育て支援拠点から横浜子育てパートナーなどが集まり、訪れた外国人たちに、近くの預り所や申請手続きの方法など、外国人の親たちの悩みに答えた。

 かなーちえと多文化共生ラウンジの両方の施設に所属しているスタッフの発案で、実現が決まった。一時的なイベントにならないよう、いつでも気軽に子育ての相談ができるかなーちえでの開催に決まったという。

 かなーちえサテライトの横浜子育てパートナーであり、神奈川区多文化共生ラウンジのスタッフでもある牧野理沙さんは「かなーちえでも多文化共生ラウンジでも、外国人の親から保育園と幼稚園の違いや、子どもの預り申請などについての質問がよくあった」と話す。西区地域子育て支援拠点で同様の取り組みを牧野さんらが見学し、今回の実施に至ったという。

手続き「知らなかった」

 仕事で一時的に日本に住んでおりイタリアとノルウェー国籍を持つニコラ・パルトリニエーリさん(42)は、妻がパートをしながら生後9カ月の子どもの世話をしており、自宅近くの預り所を探す目的で相談。日本語が話せないため、英語の通訳を介して説明を受けていた。「一時保育について調べられるサイトを教えてもらった。知らなかった情報を知ることができて良かった」と笑顔でコメントした。

 5年前にベトナムから来日したファム・チュン・ズンさん(28)は妻と0歳の子どもと訪れ、「印鑑は必要か」、「PDFで提出するか」など、具体的な申請手続きの時期や方法などについて質問した。「4月までに子どもを保育園に預けられるようにしたいと思い、相談しに来た。申請に必要な書類や複雑な制度について細かく知ることができた」と話した。

 神奈川区の職員で保育・教育コンシェルジュの原田玲さんは今回の相談を終えて「住んでいる場所や働き方、日本での滞在日数などの事情が一人ひとり違う。今回、親たちが気軽に来られる場所で説明することができてよかった」と話した。

 イベント開催前に、家族で日本に赴任している外国人が多いと聞いていた場所にチラシを配布したところ、それを見て実際に訪れた人がいたという。牧野さんは「初めての開催にもかかわらず、地道な取り組みが実を結んだようで良かった。今後も毎年継続して開催していきたい。次回は保育所申請期間に開催し、実際に手続きのサポートなどもできたら」と話した。

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