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北部市場青果部 10年ぶり女性せり人誕生 高氏さん 初舞台に悔し涙

社会

掲載号:2020年4月10日号

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ベテラン相手に競売を仕切る高氏さん
ベテラン相手に競売を仕切る高氏さん

 川崎市中央卸売市場北部市場(水沢1の1の1)青果部で、10年ぶりとなる女性せり人が誕生した。東一川崎中央青果(株)の高氏(たかうじ)葉月さん(25)は4月2日、30人ほどのベテラン仲卸・小売業者相手に初めて競売を取り仕切った。同社は「業界内で女性の活躍を促してほしい」と期待を寄せる。

 4月2日の午前6時50分、青果棟の競売には全国から集まったトマトやネギ、トウモロコシなど8品が並んだ。

 せり人として初めて競売を取り仕切ったのは、同社で野菜部第三課主任を務める高氏さん。「前日は午前1時くらいまで寝付けなかった。生産者が手塩にかけて育てた青果に品質にあった価格をつけたい」と初舞台に臨んだ。収穫期の合間の端境で品数は少なかったものの、手慣れた仲卸業者相手に次々と品物をさばいていった。初の競売を終え「(手で金額を示す)手やりが拾いきれなかった」と、安堵と悔しさの涙を見せた高氏さん。「みんな優しく声を掛けてくれたり対応してくれてやりきれた。経験を積んで成長していきたい」と決意を新たにした。

「この仕事が好き」

 父方の祖父母が農家で、小さなころ長期休みのたびに土と戯れ、農業の道を目指した。東海大学農学部(熊本)で野菜作りを学び、17年に同社に入社した。

 これまでは農家と連絡をとりあい生産状況を把握し、全国津々浦々の産地まで足を運んで、信頼関係を築いてきた。直属の上司に当たる土井研吾部長は「持前のキャラクターに加えて、仕事への情熱があるから責任感とスピードもある」と手放しで評価する。

 昨年7月に川崎市中央卸売市場が実施するせり人登録試験に合格し、せり人として登録された。女性せり人は、2013年に東一西東京青果(株)と合併して以後初、1982年創業の北部市場全体では10年ぶり3人目。

 現在は千葉県の実家から、毎日往復約4時間かけて午前6時前には出社している。「この仕事と会社が好き。農家とお客さん双方から『ありがとう』と言ってもらえる」と高氏さん。

 同社管理部の七久保高祐部長は「元気いっぱいで社内はもちろん顧客からの信頼も厚い。今後の活躍に注目してほしい」と期待を寄せる。

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