ソメイヨシノの老木などを植え替えている市道鷺沼線の街路樹更新工事で、同路線が通学路になっている鷺沼小学校の4年生児童が5月29日、川崎市と工事事業者である矢島建設工業(多摩区)、斉藤造園(水沢)の出前授業を受けた。工事で発生した伐採木を活用した体験型の授業で、街路樹に対する学びを深めた。
桜並木が約200m続く「春待坂」は、区内屈指の花見スポットとして知られ、同校の通学路になっている。ソメイヨシノは1967年に植えられたもので、生育不良による倒木の危険性や、根上りに伴う歩行者などへの安全性の確保が課題となっていた。
体験授業は、児童に緑に対する関心を持ってもらいたい宮前区役所道路公園センターと、業界のイメージアップを図りたいという2社の思いが一致して実現したもの。校庭にはショベルカー3台とダンプカー3台が搬入され、約200人の児童は、社員の指導を受けながら試乗、アームを上下させるなどした。街路樹工事で発生したソメイヨシノの伐採木も持ち込まれ、ノコギリやせん定ばさみで枝を切る体験も行った。
一方、屋内授業では、同センターの職員が講師となり、当時の写真を見せながら春待坂の街路樹の歴史を紹介。更新工事の様子やソメイヨシノの生態などを、クイズ形式で解説した。
体験授業を終え、4年5組の松永悠杜さん(10)は「整備してくれる人がいるおかげで、通学路のサクラが見られることがわかった。早く花が咲いてほしい」と感想を話した。
更新工事で伐採するのはソメイヨシノ60本とケヤキ19本。通行に支障をきたす場所や狭小で樹木の生育に適さない場所については植え替えせず、ソメイヨシノ55本とゆっくり成長する陽光サクラ10本が植えられる。
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