久末の果樹農家・森さん 希少な桑育て8年 市内の通販会社が実を使った飲料を販売
久末の果樹農家・森キクノさん(71歳)は、今では見かけることの少ない桑の木を敷地内で育てている。毎年6月初旬に濃い紫色に熟した実をつける。桑の実は珍しさから販売も好調、来月区内で開かれる「高津さんの市」では、実を使ったジャム入りのドリンクも販売される予定だ。
森さん宅は久末に代々続く農家。野菜や養鶏を経て現在は果樹が中心で、ブルーベリーやプラム、柿、栗、梅のほか、シイタケ、フキ、タケノコなども育てている。桑の木を育て始めたのは8年ほど前。養蚕業の衰退もあり、当時はほとんど見かけなくなっていたが「福島の実家が養蚕をやっていて子どもの頃よく実を食べた思い出がある(森さん)」ことから、趣味として育てるために岡山県から1本の苗木を取り寄せたという。現在、桑の木は高さ5メートル近くまで成長している。毎年6月初旬に青白い実をつけ、徐々に赤く色付いた後、濃い紫色に熟す。「どどめ」、「マルベリー」とも呼ばれ、ポリフェノールを豊富に含んでいる。
森さんによると、1本の木から数百個の実が収穫できるという。「果汁で手が真っ黒になり
ますが、毎年収穫するのが楽しみなんです。そのままでも食べられますが、ジャムなどに加工したり色付けにも良いのでは」とのこと。JAセレサモスで1パック(200〜300g)150円で販売すると、珍しさもあってよく売れるそうだ。
また、高津区と協働で、たちばな農のあるまちづくり事業を推進しているNPO法人ぐらす・かわさき高津事務所では「森さんが収穫した桑の実を使った製品を、7月3日(日)に久本・薬医門公園で開かれる、さんの市で販売したい」と発案。催しに出店予定の無農薬はちみつを中心にネット販売を行っている(有)B&W企画(板倉優子代表/宮前区東有馬)に話を持ちかけたところ、桑の実を使ってジャムを作り、当日、千年の蜂蜜と桑の実のジャムを使ったドリンクを販売することになった。
「高津さんの市」に関する問い合わせは、ぐらす・かわさき高津事務所(【電話】044・872・9795)へ。
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4月19日