全国のアマチュアトップが集まる第71回全日本アマチュア将棋名人戦大会の県予選が7月29日に行われ、二子在住の栗尾軍馬さん(27)が初優勝した。栗尾さんは9月に東京開催の全国大会で優勝とプロ公式戦を目指す。
「決勝では負けたと思った瞬間が2度ほどあった」と栗尾さん。決勝までの6回の試合を経て集中力が切れかけていた。しかし持ち前の粘り強さを発揮し、相手のミスを見逃さず、逆転勝利を収めた。
だが実は、今回の県予選には直前まで出るつもりはなかったという。4月にあったアマ竜王戦県大会の決勝で、あと一歩のところで全国代表を逃したからだ。「決勝では手ごたえがあったが、油断してミスを犯した。自分へのそんな甘さが嫌になって…」と栗尾さんは振り返る。
しかし今大会が近づくと、考えが変わった。「ここで出場しないと大会には一生出ないだろうと思った。でもそれで将棋をやめるのも寂しい」と感じた。
何より、栗尾さんには叶えたい夢があった。プロに公式戦を挑み、自分の指した将棋を記録に残すことだ。9月の全国大会で優勝すればプロと戦うことができる。その願望が栗尾さんを今回の県予選出場へ気持ちを向かわせた。
小学3年生の時に友達に誘われて将棋を始め、過去にはプロを目指したこともある栗尾さん。もともと闘争心は強い方ではなく、プロを目指すプレッシャーから解放されてからは将棋を指すことに人一倍楽しさを感じてきた。しかし今回の経験で、「負けたら悔しいと思える試合にも楽しさを見いだせるようになった」と話す。全国に向けては「今まで結果を残せていないので、プロと戦うためにも優勝を目指す」と意気込む。
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