多摩川沿いの木花などの風景写真を展示する「Yoshinobu Satou写真展」が、10月22日まで小黒恵子童謡記念館で開かれている。
写真を撮影したのは、区内在住の佐藤義信さん(53)。桜の開花から散り際までを記録した写真を中心に、ひまわりやチューリップ、ルドベキアなど全部で30点以上の写真が並ぶ。特に桜が散る瞬間を収めた写真が力作。天候が安定し風が穏やかでないとうまく撮影することができない桜の散り際は貴重な一枚となっている。
佐藤さんが写真に興味を持ったのは高校時代。友人と青春ドラマを作った際に「思い出を記録し形にできる」カメラに魅力を感じ、大学時代にはひと月で数万円を使うほど、写真が生活の一部となった。社会人になると社内行事などで撮影を任される機会が増え、「いつか自分の写真展を開きたい」という気持ちが強くなった。
同展を開催したきっかけは、3年前に亡くなった母ツル子さんの存在が大きいという。ツル子さんの一番好きだった花が桜で、佐藤さんは闘病中の母に桜の開花から閉花をまとめた写真集をプレゼントした。「母の喜ぶ姿を見ることができ、作った甲斐があり嬉しかった」という。母に捧げた写真を地元の人たちにも見てもらいたいと思い、同館のギャラリー募集に応募。長年の夢であった写真展の開催が実現した。
佐藤さんは「自分の写真を褒めてくれる人がいることに感動している。写真は角度で見え方が変わり、人によって感じ方が違うので奥が深い。写っている物の気持ちになって見ていただければ」と話した。
開館は土、日、祝、月曜日。時間は午前10時から午後5時まで。6日から8日、14日、20日には佐藤さんがポストカードを販売。時間は同館に確認を。(問)【電話】044・767・9646
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