区内にある上作延小学校(小林美代校長)で8月22日、同校では初となる「不審者対応訓練」が行われた。
昨今の社会状況などを鑑み、職員からの要望に応じて実施されたこの取り組み。当日は、高津警察署の協力の下「校舎1階でウロウロしている不審者を職員が発見」という想定下で訓練スタート。まず機先を制して挨拶と要件を聞くために話しかけている内に他の職員が応援に駆け付け、不審者の所持する武器を確認。「キャサリン先生(不審者)がプリントを持ってくるので(凶器を持っている)職員室にいきます(連絡してくる)」などと、いわゆる「隠語」を交え状況を素早く伝達し、職員室から110番通報する流れを確認した。
校内放送でも「隠語」
また2人の男性職員が職員室にある「刺股」を持ち不審者と対峙する訓練では、高津署員のアドバイスを基に、安全な距離を保ちながら相手を制圧するフォーメーションを整える場面も。さらに「99番です」という隠語の校内放送を流し「不審者が来ているからすぐに教室の施錠を」という指示を一斉に伝達。この日は夏休み中のため児童の姿はなかったが、各教室では子ども達を出入口付近からなるべく遠ざけるようにまとまって避難させる職員の実践さながらの声が響く物々しい雰囲気。廊下では職員が不審者を必死で壁に追いこもうとするが難航し、時に怒号が響くなど、訓練とは思えぬ程、リアリティのあるシチュエーションに恐怖で顔をこわばらせる職員も多くみられた。
早期声掛けが大切
不審者への対応術などのレクチャーも行われたこの日の訓練。同校の佐藤大樹教諭は「不審者察知には早期の声掛けが大切」とし、教職員の防犯意識向上をより図る方針を打ち出すと共に「今回の訓練をもう一度検証し、本校の防犯対策を充実させ、児童への訓練も行っていきたい」と今後について話していた。
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