9月5日付で高津警察署長に就任した 三鬼 洋二さん 溝口在住 56歳
誇りかけ、地域の安全守る
○…就任後初の訓示では約200人の署員に「警察官としてのプライドをかけた仕事をしよう」と伝えた。区内は「凶悪犯罪が少なく、地元の人がボランティア活動に一生懸命」と映る。また、特殊詐欺や交通事故などが多発する状況に「課題も見えてきた」とも。「行政や地域の方と協力して治安のいい街にしていく」
○…前任は県警本部捜査第一課課長。機動捜査隊など、38年になるキャリアの約半分は「刑事」で経験を積んだ。30代前半で念願の県警本部捜査一課に配属。「24時間刑事。年中呼び出しがあり、ホシ(犯人)が割れなきゃ上司から『税金どろぼう』と怒鳴られる。重圧で胃は穴だらけ」と当時を振り返る。凄惨な事件に向かうとき原動力となるのはご遺族。「亡骸が腐り、ドラマのようにすがりつけないんですよ。気が狂いそうになる家族の前できついだのは言ってられない」と静かに語る。今年発生した登戸事件は捜査一課長として関わった。「巻き込まれた方、ご家族は動機なり色々知りたかっただろう。どうにもならなかったですね」と悔しさが滲む。
○…三重県出身。漁師の町で育った。「放課後親戚の船で沖に出てタイやブリを釣ったな」と表情が緩む。漁師の道を考えていたが、高校2年生の時、愛知県で起きた誘拐殺人事件の犯人逮捕の様子をテレビで見た時に変わった。「1カ月以上の捜査でクタクタにくたびれた捜査員が恰好よく見えた。なんかいいなって」
○…二人の娘、妻は横須賀で暮らす。「家に帰ればうるさい親父扱い」と父親の顔で笑う。散策が趣味。「歴史あるものが好き。円筒分水に行ってみたい」と興味深々だ。もう一つの趣味の釣りはしばらくお預けという。「何かあったとき駆け付けるのが遅くなる」。誇りをかけ高津区の街を守る。
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4月19日