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公開日:2019.11.01

台風19号復興支援
「川崎の歌姫」起つ
自身被災も“旗振り役”に 

  • ボランティア活動の事前説明をする桜井純恵さん

  • ボランティア300人を引率し、水をマンション屋上会へと届けた(10月20日)

  • イベント告知チラシでは事情を付箋で説明している

 高津区内では、台風19号のもたらした甚大な被害により一部の地域で依然、日常生活にも影響が及んでいる。

 そんな中「川崎の歌姫」の異名を持つプロ歌手の桜井純恵さんが、地元を中心とした被災支援活動を展開している。

 北見方の自宅マンションが大規模な被害に見舞われた桜井さん。だが、被災直後から行政支援を待たずに行動。住民同士の共助のためにと「川崎市子どもゆめパーク」(下作延)などから非常用食料や飲料水、軍手といった、この先必要になる支援物資をいち早く調達した。

「つながりの有難さ」痛感プロ歌手・桜井純恵さん 歌声で地元へ恩返しボランティア呼び掛けも

 また、自宅マンションが停電となりエレベータが使用できず、さらに断水も重なり上層階の住民などが水の確保に難儀している事を知ると、自身のSNS等をフル活用してボランティアを募集。10月20日には、桜井さんの呼び掛け等に応じた300人が集まり、非常階段から生活用水を各戸に届ける人海戦術による「水リレー」を実施した(本紙前号既報)。他にも北見方町会の炊き出しや被災ゴミ回収等といった場面において各方面との折衝などを担当。さらに前出「水リレー」の際は集まったボランティアが円滑に活動できるように事前の説明役を務めるなど、今回の台風被害から復興を目指す地元支援の”旗振り役”として、動きを活発化させている。

主催イベント、チャリティに

 さらにプロの歌手として出来る事を模索した結果、元々11月23日(土・祝)に予定していた自身のディナーショーを急遽、チャリティイベントにする事を決定。当日会場となるホテルケイエスピー(板戸)に募金箱を設置し高津区社会福祉協議会への寄付を行うほか、チケット費用(一般1万2千円)から会場費やバックバンドの出演料といった経費を除いた全利益を北見方町会に寄付する。

 ショーには指導にあたる「児童合唱団なかよしくらぶ」も出演を予定。団員の中には浸水被害に遭った子どももいるが「こんな時だからこそ、同じ時間を過ごす事が(子どもにとって)大切」と、当初通りのプログラムで行われる予定。桜井さんは「私は自分と音楽の力を信じ、変わらず歌っていきます」と強い決意を滲ませ「被災して改めて感じたのは人とのつながりの有難さ。感謝してもしきれない皆さまに、歌声で笑顔と元気を届けられれば」と話している。

「連絡は携帯電話へ」

 チャリティイベントとして仕様変更などは完了したものの、チケット購入希望者の問合せ先としてPRチラシに記載してある固定電話の連絡先は、台風被害の影響で不通になっていることから「ぜひ携帯電話(【携帯電話】090・1618・8391)の方に直接連絡を」と、広く呼び掛けている。

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