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準絶滅危惧種「エビネ」 4年ぶり 故郷に「返還」 官民連携で保全に成功

社会

掲載号:2021年11月26日号

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左から鈴木区長、岸代表、江藤常務=区提供
左から鈴木区長、岸代表、江藤常務=区提供

 神奈川県の準絶滅危惧種である植物「エビネ」の返還式が、11月16日に下作延の緑ヶ丘霊園で開催された。高津区と(株)富士通ゼネラル=末長=が協力して保全活動に取り組んできたもので、株数増加に成功したことから発見地である霊園内の森に一部が返還された。

 エビネは日本各地に自生するラン科植物。かつては野山に多く見られたが盗掘などにより激減し、県のレッドリストでは「存続基盤がぜい弱な種」として準絶滅危惧種に指定されている。

 高津区では環境への取り組みである「エコシティたかつ」を推進する中で、2017年に緑ヶ丘霊園内の森で数株のエビネを確認。盗掘の危険を回避するため一時避難させ、同事業の協賛企業で趣旨に賛同した(株)富士通ゼネラルが協力することに。安全な場所に保護して増やし、絶滅を回避する「域外保全」が開始された。

 17年11月に同社社員も共にエビネの株を採取し、保護。NPO法人鶴見川流域ネットワーキングの岸由二代表の指導のもと、敷地内で保護に適した場所の選定も行われ、鉢植えの形であわせて5株の生育を始めた。担当したのはサステナビリティ推進本部の社員30人。毎日交代で温度や湿度、エビネの状態をチェックし水やりを行っている。冬には土の上にミズゴケを敷いて保温し、夏場や年末年始など長期休みも当番を決めて水やりを続けてきたという。生育は順調に進み、昨年11月に5株から10株に株分けを実施。今回はその半分の5株が返還された。

5株の生育は継続

 式典には、鈴木哲朗区長をはじめ、同社の江藤雅隆経営執行役常務、鶴見川流域ネットワーキングの岸代表が参加。鈴木区長からは関係者らへのお礼が伝えられた。江藤常務は「毎朝の水やりで社員間でも連携ができ、協力して育ててきた。枯らさずに無事に戻すことができてよかった」とあいさつ。岸代表は同社での生育を評価し「積極的な自然保護の展開として象徴になれば。このまま順調に増やし、昔のように森に何十株と増やすことができたら」と期待を込めた。同社サステナビリティ推進本部の今川広明担当課長は「枯らすことなく無事に増やし、元に戻すことができてほっとした。残りの5鉢もまた戻せるように、社員一丸となり頑張りたい」と話した。

春に開花したエビネ=同社提供
春に開花したエビネ=同社提供

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