登戸駅中央口から徒歩2分の場所に、5月10日「登戸ゴールデン街ビル」がオープンする。10階建ての同ビルには、飲食店が10店舗入る。土地区画整理の影響で、登戸の昔ながらの呑み屋は姿を消してしまった。「古きよき時代の賑わいが感じられる場所を」というオーナーの思いに共感し、ビルのデザインなどの空間プロデュースを手掛けるのは、西生田在勤の美術家、亀山裕昭さん(44)だ。
亀山さんは、写実絵画の公募展「第99回白日会展」で最高賞に次ぐ文部科学大臣賞に選ばれた。都内などでも個展を数多く開く。自身のクリエイティブさを生かし、空間プロデュースなどを行う「ATELIER DARRELL」(アトリエ・ダレル)を2022年に西生田に設立。ビルの総合プロデュースを手掛けるのは今回が初めてだ。
昔の商店街に入り込んでいくように、入口にはアーチを設置。アーチ下には、敢えてカタカナを使い、店名を手書きした。近くには、タバコ屋やコーヒースタンド、初代ホンダライフといった旧車を置き、昭和レトロな雰囲気が漂う。
アーチをくぐり、左側には、昔の登戸駅の線路とホームを描いた。「時代は1960年から70年代のイメージ。懐かしさを感じると共にフォトスポットにもなれば」を亀山さん。入口のドアを開けると、がらりと雰囲気は変わりオシャレな大正ロマンを感じさせるエレベーターホールへ。さびなどを入れ、意図的に古く見せる「エイジング」という技法を使うこだわりも随所に見られた。
亀山さんは「多くの人に楽しんでもらえたら。登戸の新たなランドマークになればうれしい」と思いを語った。
多摩区・麻生区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|