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公開日:2026.03.27

山口台自治会
鶴亀松公園の「鶴松」再生
地域の象徴 次代へ継承

  • 同自治会緑の管理部の森部長(左)と服部副部長。新生・鶴松(奥右)と亀松の前で=3月18日

    同自治会緑の管理部の森部長(左)と服部副部長。新生・鶴松(奥右)と亀松の前で=3月18日

 新百合ヶ丘駅の南、麻生区上麻生4丁目にある鶴亀松公園に、「鶴松」「亀松」と呼ばれ地域で親しまれてきた2本のマツがある。このうち、2022年に松枯病のため伐採された鶴松がこのほど、地元の山口台自治会(渡辺孝一会長)と川崎市の協働により植え替えられた。

かつての巨木偲び

 同公園の名称は、かつてこの地に立ち、1941年の台風で倒れた樹齢200年超の2本の巨木「鶴松・亀松」に由来する。87年の山口台土地区画整理事業に伴い同公園が開設される際、名木を偲んで新たに2本のクロマツが植樹され、以来、まちの発展を見守るシンボルとして親しまれてきた。マツが植わる区画の維持管理は自治会が担ってきた。

 だが22年9月、鶴松の葉に変色が見られ、診断の結果、マツノザイセンチュウによる松枯病であることが判明。隣にある亀松への伝染や倒木を防ぐため、同年12月に惜しまれつつも伐採された。

 公園の樹木の所有は市だが、特殊な形状のクロマツは高価なため、植え替えは困難な状況にあった。伐採から3年。地域から「今の状態で良いのか」といった声もあがる中、自治会は「先達の『孫子の代まで誇りをもてる街づくり』の思いを後世に引き継ぐことが私たちの役割」と考え、昨年4月に行われた総会で新しいクロマツを市に寄付することを決めた。

住民主導「基金」活用

 マツの購入費用は区画整理当時の地権者が地元のまちづくりのために残した「基金」を充当。自治会内の「緑の管理部」(森孝子部長)を中心に同年夏頃から麻生区道路公園センターと協議を重ね、植え替えだけでなく新しい芝生張りや、従来のツゲの生け垣を撤去して保守性に優れた擬木柵を新設するなどの整備方針を立てた。自治会が100万円を上限にマツの購入や運搬、植付などの費用を負担。市が既存根の撤去や植栽基盤の整備、柵の設置を担うという官民一体の協力体制が敷かれた。今年2月に工事が始まり、2月24日に高さ4mほどの新生・鶴松が植えられた。剪定や芝張り、柵の設営などを経て、3月18日に全ての工程が完了。歴史を次世代へ継承する植栽の再整備が実現した。

 同日、2本のマツを前に、森部長は「思っていた以上に立派な鶴松が植えられ、柵も新設されて公園の風景が見違えるよう」と喜び、「もう病気にならないよう、皆で見守っていきたい」と話した。同部の服部昌幸副部長は「長寿のまち麻生区で、縁起の良い鶴と亀。由緒あるマツを大切に育てたい」と述べた。

 植栽を請け負った河津造園土木(株)によると、鶴松は今後、数年かけて成長し、鶴のように形作られていくという。

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