１月６日付で川崎日航ホテル総支配人に着任した 土谷 文明さん 宮前区在住 54歳
骨の髄までホテルマン
○…総支配人に着任し、まず取り掛かったのは約１００人に及ぶ全スタッフとの面談。話を聞くとともに、「ホテル業は物事を考える入口にくるのはまずゲスト。利益や売り上げは出口」という信念をしっかり伝えた。「人を知らないと仕事はできないですから」
○…華やかなイメージとホテルを舞台にしたドラマに憧れ、学生時代にホテルでアルバイト。専門学校を卒業後、電鉄系のホテルに就職した。ブライダル畑が長く、ピーク時には年間１７００組の結婚式を行っていた旧ＪＡＬリゾートシーホークホテル福岡では婚礼部長を務めた。同時に福岡ダイエーホークス（現・福岡ソフトバンクホークス）の広報も手掛けたことで視野を広く持ち、地域密着の大切さを知ったという。２０１１年にＪＡＬホテルズ（現オークラニッコーホテルマネジメント）に移籍し、ホテル日航大阪などの婚礼事業をＶ字回復させる手腕を見せた。
○…川崎日航ホテルは土地柄、地域密着が絶対条件で、世代を超えた付き合いこそが生命線だと考えている。３世代で結婚式を挙げた家族もいる。そこで結婚式を挙げた人にサインと思いを書き残してもらう結婚台帳を導入した。コロナ収束後には過去に結婚式を挙げたカップルを招いた同窓会もやりたいと思っている。57年の歴史を生かし、「帰ってきてもらえる」ホテルを目指す。
○…福岡県北九州市出身。家族は妻と大学生と中学生の息子。趣味は海外旅行でこれまでに約50回渡航した。客目線でホテルを知りたかったという。安いホテルに泊まっても朝食だけは野菜ジュースを目の前で搾るホテルに食べに行った。「コストはかかるけどうちでも出したいね」との言葉にホテルマンとしてのこだわりが覗く。
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