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川崎区・幸区 人物風土記

公開日:2024.01.12

伴侶・配偶者を亡くした人たちの交流会「気ままサロン」の会長を務める
伊藤 京子さん
川崎区富士見在住 75歳

  • 伊藤 京子さん (写真1)

人生は泣くより笑って

 ○…「最愛の人を失った悲観、ひとりで暮らす先行きの不安、話相手がいない淋しさで、辛い日々のあなた、独りぼっちでいないで、みんなが居るこっちへ来ませんか」。昨年創立25周年を迎えた気ままサロンのホームページは、そう始まる。同じ境遇の者同士、全国で100人を超える会員の交流の場。2年前に会員らの後押しで会長に就任した。仲間たちと過ごす楽しさを知ってほしいと、SNSを利用して情報発信を始めるなど工夫している。

 ○…夫を病気で亡くしたのは15年前になる。覚悟はしていたが、実際に一人になると淋しさが押し寄せた。そんな時、新聞で同サロンの記事を読みイベントに足を運んだ。最初は明るく過ごす会員を目にして場違いな感情を抱いたが、ある日、カラオケに誘われ、好きな歌を歌ううちに気持ちが変化した。「歌を褒めてくれて、本気になって聞いてくれて、私も単純だから楽しくなって」と、仲間たちの存在に勇気づけられ、会の活動にも積極的になった。

 ○…千葉県で和裁を営む家に生まれた。教育熱心な家庭で、大学では家政学を学び、さらに知識を深めようと大学院を目指した。その時の家庭教師が後の夫。学生で結婚し子どもを授かった。卒業後は大学職員として働くが、25歳で家業を継ぎ、今でも代表として切り盛りしている。

 ○…川崎に移り住んだのは5年前。淋しさから長男の家に居候を始めたことがきっかけという。仕事で営業所のある神戸に行くことが多く、羽田空港の近い川崎の利便性が気に入っている。趣味は歌。「声を出すことは元気の源」と笑顔。時間があれば旅行にも出かける。「人生は泣いて暮らすよりも楽しく笑って生きるもの」。その表情は生き生きしていた。

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