市政レポート 災害対策 妊産婦・乳幼児専用避難所の整備を要望医療関係団体との連携強化と、訓練の実施を！ 議会運営委員会委員長 大都市税財政制度調査特別委員会委員長自民党 川崎市議会議員（幸区） 野田 まさゆき
国内の大震災で課題が表面化
令和6年第１回市議会定例会が閉会しました。今議会では、元日に起きた能登半島地震を受け、防災・減災に対する取組が多く取り上げられました。私も今回の能登半島地震をはじめ、東日本大震災や熊本地震などの発災後、その都度表面化してきた要配慮者である、妊産婦や乳幼児に対する避難先等での取組を質問しました。
要配慮者とは、国の災害対策基本法では「高齢者、障害者、乳幼児、その他の特に配慮を要する者」と定め、本市では、外国人、妊産婦も対象としています。
妊産婦・乳幼児の取組主な質問と答弁（要約）
Ｑ１：建物の被災などで自宅から避難が必要になった際の指定避難所の対応は？
Ａ１：受付にて、妊産婦や乳幼児で配慮が必要な場合、本人の申し出により把握。その後、要配慮者スペース受入後の対応は明確なルールがないので今後調整を行う。
Ｑ２：妊産婦、乳幼児に限定した訓練を行い、課題抽出に役立てるべきでは？
Ａ２：まずは、関係団体等と必要となる支援方法や配慮すべき事項を検討し、実施にあたっては、参加者が発災時の状況の共通イメージを持ち、具体的な対処方法などを検証できる機会とする。
Ｑ３：妊産婦、乳幼児、その家族に特化した専用避難所の指定の必要性については？
Ａ３：発災時には、まず近くの避難所への避難が基本となり、一般避難者とは別に対応する。避難生活が長期にわたる場合、要配慮者の区分に応じて集約することは効果的な側面がある。被災された妊産婦等が安心して安全に避難生活を送るための課題整理から始め、そのうえで、特化した避難所の検討や関係団体との意見交換など、関係局区と連携して取り組む。
Ｑ４：専門避難所を設けた自治体例を紹介しました。本市も妊産婦、乳幼児とその家族を守る対策の充実を早期に進めるべきだが見解は？
Ａ４（副市長より）：避難所における保健医療活動では、母子特有の特徴をとらえた専門的な知見による対応が重要。平時より関係局が連携し、災害時に備え、医師会、看護協会、助産師会など医療関係団体との連携体制の構築・強化に努める。
文京区、世田谷区など専用避難所を整備
首都直下地震も想定されるなか、川崎市も大きな被害が想定されており、発災時には避難所の利用は避けては通れません。答弁では、市から前向きな答弁がなされました。妊産婦や乳幼児に特化した訓練の実施、特有の課題解決に向けた専用避難所の設置も求められます。文京区、世田谷区、逗子市、宮崎市などでは、私立学校や民間企業等と連携し、専用避難所を整備しています。
安心して出産できる、子育てに優しいまちを目指す本市にとって、未来を担う新しい命と支える家族に対し、関係局区が一体となり、医療関係団体との連携体制を強化し、安心できる環境の整備に向け、取組の充実を求めて参ります。
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野田雅之
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