6月27日に川崎市文化財団の理事長に着任した 中村 茂さん 中原区在住 60歳
市民に育てられ、今がある
○…ミューザ川崎シンフォニーホールをはじめ市内の文化芸術施設の管理運営などを担う同財団。来年40周年を迎える節目で理事長に着任した。「市民と共にどのような事業を展開するかが問われている」と先を見る。「川崎には伝統文化から現代アートまで、熱心に活動されている方がたくさんいる。一緒に何ができるか考えたい」と思考を巡らす。
○…表現活動の意義を発信するのも財団の役割の一つ。「文化芸術は人生そのものを豊かにし、その人の可能性を広げるもの。誰もが享受する権利がある」と力を込める。近年では経済格差による子どもたちの体験格差も問題に上がる。「ただ集客が見込める公演をやるだけではなく、文化芸術の力を通して課題に向き合いたい」。子どもたちにいかに届けるかという責務も担う。
○…川崎で生まれ育つ。今も昔も、多摩川の河川敷がお気に入りの場所。「生まれ育ったまちをより良くしたい」という思いで、銀行員を経て川崎市に入庁した。自治基本条例制定や多摩川プラン策定、かわさきジャズの立ち上げなど、まちのために働いてきた。公務員生活36年、まちに飛び出して現場を見て、市民と様々な対話をしたのはかけがえのない財産だ。「市民の皆さんに育ててもらった。感謝の気持ちしかない」
○…デュオ時代のオフコースが好きで、昨夏は約30年ぶりにギターを抱え歌った。今年3月には退職祝いで同級生や職場の仲間たちとライブを開催。4つのバンドを掛け持ちした。「やっぱりライブは気持ちがいい。機会があればまたやりたい」と笑顔を見せる。ライブには芸達者な今の職場の仲間も参加してくれた。新たな仲間と、そして市民と。可能性あるまち川崎で歩みを続ける。
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2月7日