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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2013.11.14

三菱重工業相模原製作所で働きながら、ラグビー女子日本代表候補選手としてプレーする
加藤 慶子さん
緑区下九沢在住 25歳

働く「ラガーウーマン」



 ○…会社員として三菱重工業相模原製作所に勤務する一方、ラグビー女子日本代表候補選手としての顔も持ち合わせる。現在は、都内の女子ラグビーチームに所属。休日返上で楕円球を追い、ピッチを駆け回る。日本代表では、体の強さや突破力が要求されるセンター(CTB)のポジションを任されることが多く、攻守の要としてチームを支える。正社員として働く「ラガーウーマン」は、仕事に、ラグビーに全力投球だ。



 ○…大阪生まれ。幼い頃から活発で、よく男の子に交じって遊んでいた。7歳の時、ラグビーをしていた兄に連れられラグビースクールへ。見学のつもりが、周囲のすすめで初めて楕円球に触れる。激しいプレーの応酬に、真っ白なTシャツが泥んこになるまでプレーするなど、持ち前の負けん気に火がついた。一つのプレーで流れが大きく変わるラグビーの魅力に、ぐんぐんのめり込んでいった。



 ○…男子と比べ競技人口が少ない女子ラグビーのもどかしさを、幾度も味わった。進学先の中学・高校には競技環境が無く、高校では男子ラグビー部に無理を言って加入した。初めは体力やスピードの違いにとまどい、とにかくついていくのに必死だった。「なんで男子部に」と冷ややかな目で見られたことも。それでも負けず嫌いな性格で、ただがむしゃらに練習に打ち込んだ。そして大学1年で初めて、夢にまでみた日本代表に選出。「やっとスタートラインに立てたんだと素直に嬉しかった」。努力が報われた瞬間だった。



 ○…練習時間を確保するため非正規社員として働く代表選手が多い中、フルタイムで業務にあたる。「競技と仕事を両立する姿を、下の子たちに見せたかった」。あえて厳しい環境下に身を置くことで成長の糧とし、後輩への指針となる。見据える先はリオ五輪。「東京五輪の事は考えていない。まずは目の前。仕事をしながらでも続けられるんだと、結果で証明したい」

 

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