スペースカフェ銀河で中国語教室を開催している 劉 丹(リュウタン)さん 南区上鶴間本町在住 46歳
「飲水思源」感謝忘れない
○…夫婦二人三脚で中華料理店を営む傍ら、地域のコミュニティカフェ「スペースカフェ銀河」で中国語を教える。挨拶や自己紹介など日常生活で簡単に使える中国語だけでなく、中国の文化や習慣、社会情勢なども織り交ぜる。近隣の大学に通う中国からの留学生が多い淵野辺。その街中で飛び交う中国語が「少しでもわかったらうれしいはず。もう一つの言葉を覚える喜びを伝えたい」とほほ笑む。
○…中国吉林省出身。大学でパソコンを専門に学んだ後、鉄道会社に就職。社員3000人の給与管理システムを開発するなど順調にキャリアを積んだ。国が定めた勤務期間の4年を過ぎると、憧れだった海外進出を叶えるべく来日。順風満帆な生活から一転、辛い日々を送った。電気代の払い方がわからない。バイト先では失敗ばかり。何もできない自分が嫌になった。それでも、周囲の助けを借りながら自分の手で生活を成り立たせていく喜びを感じ、日本に留まることを決意。結婚・出産を経て、マイホーム購入と同時に相模原へ。有名中華料理店から独立した中国人の夫とともに、店をオープン。何もかも初めての中、商店街の人々に助けられながら店を軌道に乗せた。
○…一男一女の母。日本生まれ日本育ちの子どもたちがふとした時に中国語を話す姿を見て、脈々と底流する母国語の力に驚くこともしばしば。休日には、家でゆっくり読書を楽しむ。来日してから20年。自分が知らない中国での出来事を知ろうと書籍を読みあさる。これまで読んだ書籍がズラリと並ぶ本棚をながめると自然と笑みがこぼれる。
○…「飲水思源(水を飲む時には、井戸を掘った人を忘れるな)」。今の自分があるのは「皆さんのおかげ」。今後も恩返しを兼ね、教室は出来る限り続ける。中国語に興味を持ってもらうことで、文化や習慣を知る機会を増やし、中国に対する理解を広めたい。日中の架け橋となるために。
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