さがみはら中央区版 掲載号:2018年3月22日号
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地元相模原で生まれ育ち、初めて剣道最高段位「八段」を取得した 鈴木 雅彦さん 横山台在住 53歳

強く優しく「剣」磨く

 ○…審査は七段を取得後10年以上に渡り、腕に磨きをかけた熟練剣士たちで行われる立会い稽古。東京会場だけでも二千人以上の剣の達人が全国から集う中で合格率は1%未満、「日本一合格率が低い試験」と称される審査を昨年11月に突破。剣道最高段位「八段」を取得した。地元出身者の八段合格という快挙に周囲は沸き立つも「ここからが修業の道です」と謙虚な姿勢を崩さない。

 〇…「学生時代から全国大会の常連」といった経歴ではない。南橋本で生まれ、剣道をはじめたのは小学4年生、叔父の誘いから清新剣道クラブで竹刀を握った。その後、橋本高校剣道部の主将として活躍するも、進学した日体大の世界は「別次元」。厳しい稽古に厳格な上下関係、200名以上の部員の中では決して目立つ存在ではなかった。それでも道を歩み続けたのは「恩師」のおかげ。剣道で出会った数々の師匠らに感じた「強さの裏にある温かさ」への憧れが、ただ愚直に剣を振らせ続けた。「先生たちがいなかったら今回の合格も当然なかったし、今の私もいなかった。この出会いが私の人生の宝物」

 〇…仕事は体育教師。母校の橋本高校で剣道部の顧問を務める。部活優先の毎日に妻は結婚当初愚痴をこぼすも、現在では3人の子どもたちと家族全員で行う武道始めが元日の恒例行事となった。「子どもたちが剣道を通して成長してくれるのはやっぱり嬉しい。親バカなんです」と優しい父親の顔ものぞかせる。

 〇…「辛く厳しい道のりでも努力をし続ける人でありたい」。手ぬぐいには、座右の銘にする「踏破」の二文字を刻み、自身の信じてきた真っ直ぐに努力を続ける大切さを後進に伝える。「40年剣道を続けてきた私もやっぱりまだまだ。『あの温かさ』には到達していない。修業あるのみです」。生徒たちの卒業文集に綴るメッセージ「WALK ON(歩み続けろ)」は自分へ向けた言葉でもある。

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