10月から市立図書館の館長に就いた 遠藤 誠さん 南区新磯野在住 57歳
市民の熱意に応え続ける
○…9月まで相模原市の生活福祉課に勤め、10月1日から市立図書館の館長に就任した。「本を借りる所としてだけでなく、個人の興味や疑問、生活上の課題を解決できる場所として、もっと図書館を活用してもらいたい」と意欲的だ。
○…学生時代には営業職に就きたいと漠然と考えていたが、公民館でアルバイトした際の上司との出会いが人生を変えた。公民館や図書館が振興する「社会教育」が果たすべき役割を教え込まれ、時には熱く議論を交わしたことが今も糧になっている。「一生の仕事にしたいと思ったきっかけ。この出会いがなければ今の自分はいないし感謝している」。その後、市役所に入庁してから今年で35年。公民館をはじめとした社会教育や福祉の現場で、地域への熱い思いを抱く数多くの市民と向き合ってきた。その思いに応えようと、一生懸命に本音を交わす毎日を「市職員冥利に尽きる」と言い切る。市民とともに地域社会を担うため、自分にできることをひたすらに努力し続けてきた。
○…コロナで自粛中だが、電車での一人旅が趣味で、旅先の名物と酒を電車に揺られながら楽しむのが好きだ。「遊びたいから仕事を頑張っているところもある。早く気軽に出かけたい」と収束を切望する。今となっては市の譲渡会で引き取った2匹の保護猫が日々の癒しになっている。
○…館長としても変わらず取り組みたいのは、地域や行政課題の解決。「図書館としての発信力をより強くしていきたい。時期をとらえて地域活動を広報するためのコーナーを設けたり、選書にも工夫したり」と思索を巡らせる。温和な表情の内には、市民と本気で向き合い続けていく覚悟と、熱い思いが詰まっていた。
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